
J1リーグ初参戦の町田ゼルビアは、今2024シーズン序盤から好調を維持し、6月末時点では5ポイント差をつけて首位に立っていた。しかし、ここにきてサンフレッチェ広島の猛追により、町田の奇跡的な優勝の夢が大きく揺らいでいる。
広島は9月に入り過去9試合で8勝1分と圧倒的な成績を収め、ついに59ポイントで町田と並び得失点差で首位に立った。9月22日の横浜F・マリノス戦では6-2の大勝を収め、優勝争いの主導権を握ることに成功。また、昨2023年の覇者ヴィッセル神戸も首位と1ポイント差で3位につけており、タイトル争いの主役へと躍り出る可能性を十分に残している。
広島は、J1前半戦で22試合に出場し11ゴールを挙げたFW大橋祐紀をイングランド2部のブラックバーン・ローバーズに放出したが、欧州での経験が豊富なMFトルガイ・アルスランが加入し、7試合で7ゴールと絶好調。さらに、元ポルトガル代表のFWゴンサロ・パシエンシアを獲得して層の厚みが増し、ベテランFWドウグラス・ヴィエイラやキプロス代表FWピエロス・ソティリウといった選手を控えに置くほどの余裕を持っている。また、守備陣は日本代表GK大迫敬介を中心に安定感が増している。
一方で町田は、鳴り物入りで加入した日本代表MF相馬勇紀が安定感はあるものの5試合で1ゴールと物足りなさを感じると共に、DF中山雄太の怪我は大きな誤算だったかもしれない。
優勝を占う上での重要な試合は9月28日土曜日、広島のホームで行われる町田との直接対決だ。この試合がタイトル争いの行方を大きく左右することは間違いないが、神戸もホームで難敵の浦和レッズと対戦。凄まじい追い上げをする神戸の戦いも無視することはできないだろう。
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