
中東各国代表はグループリーグ全滅
サウジ・プロリーグは約50人近い選手を各国代表に送り込んだが、サウジアラビア代表をはじめとする中東諸国代表の競争力向上には十分に結び付いていない。国内選手の経験値向上に一定の効果は見られるものの、外国人選手の存在が逆に国内選手の成長を阻害する側面も指摘されている。全員国内組で臨んだ今大会サウジアラビアは、1戦目のウルグアイ戦(1-1)でアルアムリの1得点のみで、続く2戦(スペイン戦/0-4、カーボベルデ戦/0-0)は完封された。
カタール・スターズリーグ2025/26シーズンの国内選手得点ランキング1位(15得点)で、カタール代表FWアクラム・アフィフ(アル・サッド)もグループリーグで不発に終わり、チームも3連敗で大会を去った。
イランやイラクのリーグ所属選手も得点を記録したが、中東各国の代表チームは苦戦を強いられ、グループリーグで全滅。サウジアラビア、カタール、イラク、ヨルダンはグループリーグ最下位という惨憺たる結果に終わった。アジア全体でも、日本とオーストラリアはグループリーグ突破したが、韓国もウズベキスタンもイランも敗退し、次回大会のアジア枠に影響を及ぼすのではないかと思えるほどの体たらくだ。

一流選手獲得だけでは変わらない現実
巨額のオイルマネーによる投資で華々しくスタートした中東の各国リーグだが、W杯を通じてその実態が明らかになりつつある。C・ロナウドをはじめとする超一流選手がクラブでは結果を残しても、国際舞台で低パフォーマンスに終わる事例が目立つのは、リーグ自体のレベル、競争環境、戦術的成熟度がW杯レベルに追いついていない証左だ。
選手のキャリア終盤における”高額年俸を手にできる魅力的な最終キャリア”としては機能しているかもしれないが、真の一流選手がピークを維持し、さらなる高みを目指す場としては疑問が残る。これはかつて、錚々たるビッグネームを集めた創設当初のJリーグも通ってきた道だ。かつて海外メディアから「年金リーグ」と揶揄されたJリーグも、バブル崩壊を経て身の丈に合った運営へシフトし、現在に至っている。
実際、高額年俸を手放して欧州に復帰する選手も出てきている。将来的に国内選手の成長促進、外国人選手のモチベーション管理、戦術面の強化が急務だが、現時点では欧州5大リーグとの差は歴然としている。一流選手や一流監督の招聘だけでは不十分で、国家レベルでの根本的な競技力向上策が求められる。
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