
FIFAワールドカップ北中米大会日本代表候補のMF堂安律には、アイントラハト・フランクフルト退団の可能性が報じられていたが、ここに来て残留の可能性が浮上。事態を動かしたのは堂安自身ではなく、アルベルト・リエラ監督をめぐる”内部崩壊”の気配だ。
ドイツの有力紙『Frankfurter Allgemeine』は、「リエラ監督は約束を守らない」と指摘。フランクフルトがハンブルガーSV戦でも精彩を欠いた試合を演じた直後、スポーツディレクターのマルクス・クレシェがこのスペイン人監督を公に支持することを避けていると報じた。クラブの中枢が沈黙を守るとき、それはしばしば”解任秒読み”の前兆である。
堂安にとっては、皮肉な追い風だ。
『Sport Bild』がすでに報じていた通り、リエラ就任以降の堂安は本来のポジションである右ウイングではなく中央に配置され、守備タスクまで上乗せされる日々が続いていた。開幕7試合で8得点関与という数字を残しながら、だ。フライブルクに支払った2100万ユーロ(約37億円)が「失敗投資」として処理されるリスクを、クラブは今になって本気で恐れ始めているのかもしれない。
むしろ問題の本質は、戦術的ミスマッチよりも「人間関係の破綻」にある。
チーム内で選手を姓のみで呼ぶのが堂安だけ——という報道が事実であれば、それはもはや采配上の判断ではなく、選手への敬意の問題だ。「差別の可能性がある」と報じられており、火種はピッチの外にも飛び火している。
2030年まで契約が残る堂安の代理人がすでに移籍の可能性を模索しているとされる一方、リエラ監督の足元が揺らいでいる現状を踏まえれば、構図は単純ではない。監督が先に去るなら、堂安が残留する理由は十分に成立する。
現時点でクレシェ氏は監督人事について明言を避けている状況。ただ、長谷部誠氏をはじめ日本人への信頼度が高い点を踏まえると、リエラ監督ではない堂安を選ぶ可能性は十分ありそうだ。
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