女子サッカーの人気がイングランドで急上昇している。広告代理店『Two Circles』の報告によれば、同国の女子サッカーの観客動員数は前年比で38%増加し、130年の歴史を持つラグビーリーグを上回った。特に、ウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)とウィメンズ・チャンピオンシップ(WSL2)では、総観客数が32%、平均観客数が71%と大幅に増加している。
女子サッカーはすでにイングランドでクリケットを超える支持を得ており、今後数年でラグビーユニオンや競馬も追い越す可能性が高いと予測されている。WSLのチームが男子プレミアリーグのスタジアムを活用していることが、この成長を後押ししているようだ。例えば、アーセナルは今2024/25シーズン、エミレーツ・スタジアムで、8試合の女子リーグ戦と3試合のUEFA女子チャンピオンズリーグ戦を開催予定だ。
女子サッカーの躍進はヨーロッパ全体にも広がっている。2023/24シーズンでは、イングランド、ドイツ、スペイン、フランスのトップリーグで平均観客数が24%増加した。
一方で男子もプレミアリーグのスタジアム占有率が97%に達し、供給が需要に追いつかない状況が続いている。マンチェスター・ユナイテッドやエバートンなどでは新たなスタジアム開発が進行中だ。
『Two Circles』のCEOギャレス・バルチ氏は、「ライブ体験の価値が再評価されている。スポーツや音楽などの分野で革新を受け入れる熱心なファンコミュニティが存在するが、今後数年で重要なのは、観戦チケットや配信サービスの料金をファンにとって手の届く範囲に保ちながら、クラブやリーグの収益を最大化する価格戦略を構築することだ」と述べている。
コメントランキング