
パルマ所属の日本代表GK鈴木彩艶は、日本時間1日未明にウェンブリー・スタジアムで行われたイングランド戦でフル出場。世界屈指の強豪相手にクリーンシートを達成し、森保ジャパンの金星に貢献したが、その一方で移籍の可能性を示唆。同選手にはすでにDF冨安健洋の古巣アーセナルなど、強豪クラブがこぞって関心を寄せている。
鈴木はイングランド戦後、英メディア『スカイ』のインタビューに対応。自身の去就に関する質問で「プレミアリーグでプレーすることは夢のひとつ。この国でプレーしたい」「今は日本代表でのプレー(FIFAワールドカップ北中米大会など)に集中している」などと回答。本人の口から率直な言葉が飛び出した。
現地メディアのインタビューで世界最高峰のリーグへの憧憬を公言したのは、単なる社交辞令ではない。鈴木には、プレミアリーグ挑戦を一度見送ったという厳然たる過去がある。浦和レッズ在籍時、MF香川真司(現セレッソ大阪)の古巣マンチェスター・ユナイテッドからオファーが届いたものの、本人は出場機会を確保できる可能性を考慮して、ベルギー1部のシント=トロイデンVV(STVV)移籍を決断。欧州でのキャリアを段階的に積み上げるための現実的な選択だった。
STVV、パルマで正守護神として活躍し、以前からステップアップ移籍の可能性が取りざたされている鈴木だが、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は3月はじめに「プレミアリーグの複数クラブがすでに動いている」と伝えている。
これによると、パルマが控えGKエドアルド・コルビとの契約を2029年6月まで延長した事実が、鈴木の今夏放出の予兆とみられているほか、日本代表GKの移籍金は最低でも2500万ユーロ(約45億7500万円)である模様。アーセナル、チェルシー、ウェストハムなどが関心を寄せているが、同選手にとって、ウェンブリーでの「告白」は偶然の発言ではなく、明確なアピールと受け取るべきだ。
その鈴木は2025年11月のミラン戦で左手を骨折し、およそ3か月半にわたり戦線離脱。その間にコルビが台頭し、復帰初戦である2月28日のカリアリ戦ではベンチを温めた。3月13日のトリノ戦からリーグ戦2試合つづけてスタメン出場しているが、今は再び正GKの地位を確立させるところからスタートしなければならない。
スコットランド戦、イングランド戦で見せたパフォーマンスにより、さらに市場価値が上昇している鈴木。周囲でもプレミアリーグ移籍待望論が沸き起こっているが、果たして浦和時代に世界最高峰のリーグへの扉を自ら閉じた男が、今度は自らの手で挑戦権を手に入れようとしている。
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