元スペイン代表MFフアン・マタは、2023シーズン限りでヴィッセル神戸を契約満了により退団。日本代表MF久保建英擁するレアル・ソシエダなどラ・リーガ(スペイン1部)複数クラブが移籍先候補に挙がっていたが、およそ3カ月にわたり無所属状態。本人が自身の今後について語っている。
マタの去就を巡っては、スペインメディア『fichajes』が今年1月7日に「マタの代理人は、ソシエダ、セビージャ、バレンシアに連絡をとった。選手本人はしばらくの間、現役引退を検討していたが、引退前にスペインでプレーしたいと思っている」とリポート。選手サイドが減俸を受け入れる必要性も伝えると、翌日にスペインメディア『El Gol Digital』が、下部組織時代以来となるスペイン2部オビエド復帰の可能性を報道。「マタのもとに、MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)やサウジアラビアからオファーが届いている」と、高額年俸や好待遇を求めて再び欧州以外に新天地を求める可能性もあわせて伝えていたが、いまだにフリーの身だ。
スペイン紙『アス』が今月2日に報じたところによると、マタ本人は現在ロンドンでトレーニングに励んでいるとのこと。プレミアリーグ移籍が噂されているものの、本人は同紙のインタビューで「単に僕の家がここにあるからだね。ロンドンやマンチェスターで過ごす時間が長かったし、ここには僕をサポートしてくれる人がたくさんいるんだ」と否定。
「(新天地がどこになるのか)まだ分からない。決断するために立ち止まったわけではない。ただ、今僕の手元にあるオファーを精査したいだけなんだ。それからリーグやクラブの競争力などを評価するよ」と語るなど、MLSやサウジアラビア移籍の可能性も排除していない。
そしてマタは「(Jリーグ・日本にいた時は)文化の面でもプレーの面でも、これまでとは全然異なっていたし、ユニークな経験だったよ。リーグ優勝することができたし、日本での経験を素晴らしい形で締め括ることができたね。僕は様々な国でサッカーを通じて経験を積むのが好きだけど、神戸での経験はおそらく他の国ではできなかったことだ」と神戸時代を振り返ると、「またリーグ優勝を目指してプレーしたいと思っている。現役引退は考えていないね」と、神戸のJ1制覇が自身の今後に影響を与えた可能性をほのめかした。
マタはバレンシア、チェルシーなど欧州複数クラブでプレーしたほか、マンチェスター・ユナイテッド時代には元日本代表MF香川真司(現セレッソ大阪)とチームメイトに。2022/23シーズン終了後にトルコ1部ガラタサライを契約満了により退団した後はしばらくフリーの身だったが、昨年9月に神戸へ加入した。
元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタにかわるスター選手として注目を集めたマタだったが、ハードワークを重視する吉田孝行監督の方針もあり、9月16日のサンフレッチェ広島戦でデビューして以降、公式戦での出番はなし。出場時間わずか10分で、今年1月6日に神戸退団が正式決定している。
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