アヤックス対ユーベが、今季CL屈指の熱い戦いとなる4つの要因

チャンピオンズリーグ（CL）準々決勝1stレグ、アヤックス・アムステルダム対ユベントスの一戦が日本時間11日早朝に迫っている。若さと経験が融合したアヤックスと盤石の戦力を誇るユベントスの対戦は、世界中から注目を集めている。今回は、その一戦が今季CL屈指の厚い戦いとなる要因をご紹介する。

第29節を終えて勝ち点71を稼ぎ、エールディビジの首位に立つアヤックス。彼らは29試合で100得点をたたき出し、ここ最近で最も充実したシーズンを過ごしている。CL準々決勝進出も2003年以来16年ぶりの快挙だ。

ただ、それだけのインパクトを与えれば、主力選手は列強クラブに引き抜かれることになるだろう。すでにフレンキー・デ・ヨングはバルセロナへの移籍が決まっている。マタイス・デ・リフトも移籍はほぼ間違いないだろう。そうなれば、彼らがこの戦力を維持できるのは今シーズンが最後。アヤックスがこのチャンスを逃す手はない。

ここ10年ほど、セリエAで無敵を誇り、欧州の舞台でも結果を残してきたユベントス。彼らに足りないものはCLのタイトルそれだけだ。彼らが最後にビッグイヤーを掲げたのは23年も前になる。

ユベントスはCLのタイトルという目標達成のために、長期的な戦略を練り、今シーズンに照準を合わせた。クリスティアーノ・ロナウドの獲得などはまさに、CL優勝を引き寄せる最後の一指しといえるだろう。

ここまでの戦い

両者のここまでのCLの戦いは非常にエキサイティングだ。アヤックスはベンフィカを下し、バイエルン・ミュンヘンとも互角の戦いを繰り広げ決勝トーナメント進出を決めた。決勝トーナメント1回戦ではレアル・マドリードを相手に、見事な逆転勝利を飾っている。

対するユベントスは前評判通りにグループステージ突破を決めると、決勝トーナメント1回戦で難敵アトレティコ・マドリードと激突。1stレグを2-0で落として窮地に追い込まれるも、こちらも見事な逆転勝利を収めた。そんな両者の戦いが熱くならないわけがない。

1996年のリベンジ

アヤックスとユベントスは23年前のCL決勝の舞台で熱い戦いを繰り広げた過去を持つ。ユベントスが前半にファブリツィオ・ラバネッリのゴールで先制すると、アヤックスはヤリ・リトマネンのゴールで追いつき、試合はPK戦にまでもつれ込んだ。結果はご存知の通り、4-2でPK戦を制したユベントスがクラブ史上2回目のCL優勝を決めた。今回の戦いはアヤックスにとって、23年前の借りを返す絶好の機会だ。