Jリーグ 鹿島アントラーズ

C大阪にJ1優勝の力はあるか。王者鹿島との比較で見えてくる優勝争い

C大阪にJ1優勝の力はあるか

著者:チアゴ・ボンテンポ
1985年生まれのブラジル人ジャーナリスト。サンパウロ在住。幼少期よりスポーツとりわけサッカーを愛する。大学時代にジャーナリズムを専攻し2011年よりブラジル『Globo Esporte』で日本サッカーを担当している。ブラジルのボタフォゴ、アーセナル、そして日本代表の熱烈なサポーターである。将来の夢は日本語を流暢に扱うこと、富士山登頂、Jリーグスタジアムを巡ること。

 先週J1第19節で行われた大阪ダービーでセレッソ大阪に勝利し、ガンバ大阪の士気は高まった。しかし1ステージ制において優勝争いをするためには一貫している必要がある。リーグ首位チームに勝利しても、前後の試合で降格圏チームに敗れれば意味がないのだ。ここまでG大阪のアウェイ戦結果(6勝1分3敗)は悪くないが、18節での清水エスパルス戦、20節でのヴァンフォーレ甲府戦の敗北によって3位から6位に順位を落とした。長谷川健太監督による戦術への不満もファンの間で高まった。

 G大阪に加えて、川崎フロンターレ(4位から5位へ)とジュビロ磐田(6位から7位へ)も後退し、C大阪と鹿島アントラーズがJリーグ優勝争いへのリードを広げている。両チーム共に下位からのチームをホームで順調に下してきた。これがG大阪や磐田といったトップ争いからはみ出したチームが成せなかったことだ。

 絶好調のC大阪FW杉本健勇は、キンチョウスタジアムで行われた北海道コンサドーレ札幌戦でも得点を決め、ハットトリックにも近い活躍をみせた。同選手はここ5試合で7得点を決めており、合計13得点で得点ランキングトップの浦和レッズFW興梠慎三に並んだ。同試合ではMFソウザも直接フリーキックで得点者として名を残した。一方、札幌の有望なFW菅大輝(18)は一矢報いるゴールを決めた。自身プロとしての初ゴールとなった。今シーズン注目の選手、タイのスターであるMFチャナティップ・ソングラシンから良いパスを受けた後だった。

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