Jリーグ

【2026/27】新たに指揮を執るJ1クラブ監督5人の期待度

パブロ・マチン監督(左)ランコ・ポポヴィッチ監督(中)スティーブ・コリカ監督(右)写真:アフロスポーツ

いよいよ秋春制に移行する2026/27シーズンのJ1リーグ。上半期に行われた百年構想リーグでは降格がなかったものの、5クラブで監督を交代した。ここでは、監督交代に踏み切ったクラブで新たに就任する監督に焦点を当て、各人の主な実績と指導歴を基に期待度を評価し、星5つ満点で示したい。評価基準は、過去の成績、チーム構築力、J1での経験値などを総合的に考慮したものだ。

これらの新監督は多様なバックグラウンドを持ち、チームの活性化が予想されるが、J1の優勝争いや残留争いの激しさから、即時的な成果を求めるのは難しい側面もあることも事実だ。しかしながら、複数のJクラブを渡り歩いたベテラン指揮官から、海外で実績を積んだ外国人監督、J初采配となるフレッシュな名前もある。こうした多様性も2026/27シーズンの見どころの1つだ。


曺貴裁監督 写真:アフロスポーツ

浦和レッズ:曺貴裁(チョウ・キジェ)監督

確固たるスタイルを持つ指揮官。選手に戦術を落とし込めるか

期待度:★★★★☆

主な監督実績

  • 湘南ベルマーレ(2012-2019)
  • 京都サンガ(2021-2026)

曺貴裁監督は、1994-1995シーズンに浦和で選手としてプレーしたクラブOBだ。監督としては湘南ベルマーレ、京都サンガを歴任し、その攻撃的スタイルには定評がある。

湘南時代は、90分間走り抜き、縦に速く相手ゴールに迫るアグレッシブな「湘南スタイル」を構築し、2018年にはルヴァンカップ初優勝をもたらした。しかし、翌2019年8月、コーチや選手へのパワーハラスメント疑惑が浮上。同年10月4日にJリーグからパワーハラスメント行為が認定され、けん責処分および5試合のベンチ入り禁止を受けた。これにより同年10月8日に退任し、日本サッカー協会からは公認S級コーチライセンスの1年間停止処分を受けた。

その後、流通経済大学サッカー部でコーチを務め、2020年10月に処分が解除。2020年12月に京都の監督に就任すると、就任1年目でJ2最小失点で12年ぶりのJ1昇格を果たす。2026年の百年構想リーグの途中、浦和の次期監督に就任すると一部メディアに報じられたことで混乱を避けるため、5月23日のホームでの長崎戦を最後に京都の監督を退任し、同年6月16日に浦和監督就任が発表された。浦和の社長・田口誠氏(当時)は同日、監督人事の意思決定プロセスやコンプライアンス徹底に関する考えを公表し、パワハラ問題の再発の防止と徹底した管理を、サポーターやスポンサーなどのステークホルダーに約束した。

OBとしてのクラブ哲学への理解と過去2クラブでの実績から、浦和では安定した戦術構築が期待される一方、過去の処分歴を踏まえたガバナンスの観点も注目点となる。あとは選手が曺監督が求める走力を身に着けられるかどうかが成功への分水嶺だ。ポテンシャルある浦和イレブンが、曺監督の戦術を理解し実行出来れば、「優勝」の2文字も見えてくるだろう。


スティーブ・コリカ監督 写真:アフロスポーツ

横浜F・マリノス:スティーブ・コリカ監督

チームカラーの攻撃サッカーを前進させられるか

期待度:★★★☆☆

主な監督実績

シドニーFC(2012、2018-2023)
オークランドFC(2024-2026)

スティーブ・コリカ監督は、現役時代の2000-2001シーズンにサンフレッチェ広島でプレーした元オーストラリア代表MF。監督としては、シドニーとオークランドを率いたが、初めて指揮官としてオセアニアから離れることで、その実力は未知数だ。

2025シーズンに奇跡の残留を達成した大島秀夫前監督が、百年構想リーグでの不振により退任。コリカ新監督は、現役時代のシドニーでは主将を務め、選手としても監督としてもリーグ優勝の経験がある。Jリーグでの選手経験を生かし、横浜FMの攻撃的なスタイルに適応できる可能性があるが、初めて指揮官としてオセアニア以外のクラブを率いることで、J1の激しい競争環境での対応が鍵となる。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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