プレミアリーグ トッテナム

データで振り返るモウリーニョ。歴代で最も「アレ」が少なかった…

ジョゼ・モウリーニョ 写真提供:Gettyimages

4月19日、成績不振を理由にジョゼ・モウリーニョはトッテナム・ホットスパーの指揮官を解任された。シーズンの序盤こそ好調をキープしていたが、リードした状況から追加点が奪えず挙句の果てに追いつかれるという試合を何度も繰り返し、チャンピオンズリーグ出場ライン(4位)から遠のくほどの失速に我慢ならなかったのかもしれない。最近では選手との確執やメディアへの悪い目立ち方など、いい印象を受けることはあまりなかったように考える。

モウリーニョにとって、キャリア9クラブ目となるトッテナムでの冒険は比較的短い旅路だった。ポルトでの監督就任以降指揮したクラブではそれぞれ100試合以上をこなしたものの、今回のクラブでは84試合と短命に終わった。残り5試合で監督キャリア1000試合となっただけにお預けとなったことには悔いが残る。そんなモウリーニョのこれまでの監督キャリアについてデータを元にご紹介したい。


1試合あたりの平均勝ち点は?

ジョゼ・モウリーニョ 1試合あたりの平均勝ち点
  • ポルト時代(2002-2004):2.31
  • チェルシー時代(2004-2007):2.23
  • インテル時代(2003-2010):2.12
  • レアル・マドリード時代(2010-2013):2.30
  • チェルシー時代(2013-2015):1.96
  • マンチェスター・ユナイテッド時代(2016-2018):1.97
  • トッテナム・ホットスパー時代(2019-2021):1.77

ポルトで名を挙げレアル・マドリードの指揮官になるまでモウリーニョは、平均勝ち点「2」を越える驚異的な戦いぶりを見せた。「3試合中少なくとも2勝」しているペースだから末恐ろしい。しかし再びチェルシーに戻ったあたりから徐々にモウリーニョの腕に陰りが見え始めた。2015/16シーズンの痛快なまでの負けっぷりは今でもフットボールファンの中でも強く印象に残っている。あの負け知らずのモウリーニョが負け始めたのだから。

マンチェスター・ユナイテッドの監督に就任してからも、モウリーニョの戦術に懐疑的な意見を示す識者も現れ始め、ユルゲン・クロップ、マウリシオ・ポチェッティーノ、アントニオ・コンテなど、各国からプレミアリーグに新しい戦術が持ち込まれたことも相まって、モウリーニョへの風当たりは一層強くなってしまった。新たに就任したトッテナムでその流れに終止符を打ちたかったが、これまでのキャリアでワーストの「1.77」ポイントでクラブを去ることになった。


トロフィーを手にした数は?

ジョゼ・モウリーニョ 優勝歴
  • ポルト時代(2002-2004):6回
  • チェルシー時代(2004-2007):6回
  • インテル時代(2003-2010):5回
  • レアル・マドリード時代(2010-2013):3回
  • チェルシー時代(2013-2015):2回
  • マンチェスター・ユナイテッド時代(2016-2018):3回
  • トッテナム・ホットスパー時代(2019-2021):0回

かつては「優勝請負人」とも呼ばれたモウリーニョ。類まれな才能をいかんなく発揮し、これまでイングランド、イタリア、スペインの国内リーグでクラブを優勝に導き、また異なるクラブでチャンピオンズリーグを制覇した功績を持つ数少ないカリスマである。しかし、トッテナムでは上手くいかなかった。タイトルと無縁のトッテナムはモウリーニョの招聘によって「タイトルをもたらしてくれる」という期待を感じずにはいられなかった。

今シーズンの序盤こそ、堅守速攻が功を奏し一時はトップに立つなど可能性を感じさせる立ち上がりだったが、徐々に守備面のエラーが見え始め、気がつけば「いつもどおり」の立ち位置に戻される結果となってしまった。2007/08シーズン以来のタイトル獲得のチャンスであったカラバオカップ決勝を待たずしての解任は、そうした期待に裏切られたダニエル・リーヴィ会長の意思表示だったのかもしれない。

名前:秕タクオ

国籍:日本
趣味:サッカー、UNO、100均巡り
好きなチーム:イングランドのクラブはだいたい好きです。日本では京都サンガ応援してます。

サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグを中心に観戦をしております。最近上司がメイソン・マウントにハマり、その影響かチェルシーが好きになりそうな自分がいます。執筆だけでなく、stand.fmでラジオも配信しております。ぜひこちらからお楽しみください。

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