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高宇洋の帰化・中国代表招集論。FC東京残留で「期待は無駄に」と落胆のワケ

高宇洋 写真:Getty Images

 FC東京は12月26日、MF高宇洋と2025シーズンの契約で合意したと公式発表。同選手には以前から中国への帰化、中国代表招集の可能性が現地で盛んに論じられているが、FC東京残留に否定的な意見も挙がっているという。

 元中国代表選手の父と日本人の母の間に生まれた同選手は、ガンバ大阪、レノファ山口、アルビレックス新潟を経て、2024シーズンからFC東京でプレー。FC東京で主力選手として活躍する一方、日本のA代表招集歴がないだけに、中国メディア『捜狐』は2024年6月の時点で、中国サッカー協会(CFA)に対して同選手の帰化戦略を検討するよう勧めていた。

 また中国『163新聞』は11月25日に「高には中国代表に招集されるだけの実力がある。一刻も早く帰化させるべきだ」と主張。「日本代表入りが難しいほか、彼の父親はまだ中国代表のユースチームで仕事をしている」などと、代表招集計画を進めるべき理由も綴っているが、日本政府は二重国籍を原則として認めていない。

 高の中国帰化・代表招集論は、FC東京との契約更新で再び盛んに。『新浪』は12月26日に「代表に招集されたくないのか?FC東京との契約更新で、中国ファンの期待は無駄に」という見出しのもと、FC東京残留が帰化の可能性に与える影響を考察。「中国に帰化する考えがないことも意味するかもしれない。FC東京で好調を維持し、日本代表でプレーする機会があれば、日本を選択する傾向が強まるかもしれない」などと、落胆をあらわにしている。

 なお中国は最終予選6試合を終えて2勝4敗。グループCで最下位も、W杯本大会ストレートイン圏内の2位オーストラリアから勝ち点1差。インドネシア、サウジアラビア、バーレーンを含めた4か国と熾烈なW杯出場枠争いを繰り広げている。