日本のスポーツ界では、アスリートのプライバシーに関する報道や誹謗中傷問題が深刻化。日本プロサッカー選手会(JPFA)会長を務める元日本代表DF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)の声明が反響を呼ぶなか、Jリーガーのプライベートを捉えたSNS投稿を巡り、議論が白熱している。
TikTokで以前に公開された動画によると、マスク姿のプロアスリートがプライベートで外出中に第三者とみられる人物に絡まれる事案が発生。横断歩道の前で男性に手を握られると、「当たり前じゃないですか」と声をかけられたほか、目の前で「グエー」と奇声を発せられた後、その場を後に。動画を撮影している人物の笑い声も聞こえるほか、「プロ選手困らすな」とコメントが添えられている。
この動画が8月26日にXで拡散されると、「鹿島アントラーズ所属の○○じゃない?」「○○がかわいそう…」(○○は選手名)などと驚きの声が。「絶対に許さない!」「選手のプライベート邪魔するな!」「プライベートで選手見かけたら、声を掛けないのが普通」「鹿島サポーターは絶対にこんなことしない」などと、選手に絡んだ男性に対する批判も相次いでいる。
Jリーガーのみならず、プロアスリートのプライベートがSNSやメディア報道等により晒されるケースは増加傾向に。パリ五輪開催時には、相次ぐ誹謗中傷メッセージが社会問題としてクローズアップされた。
それだけに、吉田は8月13日にJPFAの公式サイトを通じて「メディア報道SNSで、我々サッカー選手のプライベートな情報が出されることが増えています。選手や家族の個人情報や収入、交際相手など、出される情報は様々です」「最近も、選手個人の住所が特定され、嫌がらせをされたり、引っ越しをせざるを得なくなったケースもありました」「ネット社会が大きくなるにつれ、著名人のプライバシーがさらされることが増えています。家族や周りにいる方々のプライベートまでがさらされて、被害を受けるケースまであります」などとアスリートへの影響を説明するとともに、「メディアやSNS、インターネットなどでも、我々のプライバシーを尊重していただきたいと考えています」などと訴えていた。
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