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福岡ジョンマリ、中国で人種差別を受けた過去が…理不尽な判定も

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 明治安田生命J1リーグのアビスパ福岡に所属するカメルーン代表FWジョン・マリ(28)は、昨年まで中国スーパーリーグの深圳FCでプレーしていたが、どうやら深圳FC在籍時に人種差別を受けていたようだ。5日、マカオメディア『MACAU BUSINESS』が伝えている。

 ジョン・マリは今年3月に深圳FCからアビスパ福岡へ期限付き移籍により加入。4月24日に行われたJ1リーグ第11節・サンフレッチェ広島戦でデビューを飾ると、28日のYBCルヴァンカップ・グループステージ第4節・北海道コンサドーレ札幌戦でアビスパ福岡での初ゴールをマークする。

 その後、同選手は右ひざ半月板の損傷により一時戦列を離れていたものの、6月27日開催の第20節・浦和レッズ戦で復帰。以降はスーパーサブという形で出場機会を得ていたが、先月29日に行われた第27節・徳島ヴォルティス戦を終えた後は、FIFAワールドカップ・カタール大会のアフリカ2次予選に臨むカメルーン代表に合流している。

 そんなジョン・マリだが、今からちょうど1年前に人種差別を受けていたとのこと。深圳FCの一員として中国スーパーリーグ第9節・上海申花戦で先発出場した際、相手ベンチから再三にわたり侮辱発言が飛ぶと、この一件でジョン・マリと上海申花ベンチがもみ合いとなり、試合終了間際に同選手に対してレッドカードが提示されていた。

 そして本人は「黒人であることを理由に僕は侮辱された。もし、あなたが黒人であり、侮辱されたらどのような気持ちになるのか教えて!」と報道陣の取材で怒りをあらわにしていた。

 さらに、深圳FCはジョン・マリに対するレッドカードの取り消しをリーグ側に提訴。しかし、これが認められることはなく、同選手は次節の広州FC(旧広州恒大)戦で出場停止処分となっていた。

 先発での出場機会こそ少ないものの、アビスパ福岡で充実したシーズンを過ごしているジョン・マリとしては、中国で人種差別の被害を受けたこともあり、日本に新天地を求めたのかもしれない。