
それまでリーグ戦では採用してこなかった3-4-3システムで試合に挑み、左シャドーにクエンテン・マルティノスを起用。セントラルミッドフィールダーには柏木陽平と青木拓矢を並べた。
4-4-2を敷いてきた名古屋はいつものようにボールを握って、細かいパスをつなぎながら浦和の守備陣を崩そうと試みる。まずここでオリベイラ監督がチョイスしたのが、5-4-1のコンパクトなゾーンディフェンス。これに対する名古屋はビルドアップでは小林裕紀もしくは長谷川アーリアジャスールがCB間に落ちてきて、サイドバックに高い位置をとらせ、両サイドMFが中央に絞ってくる3-1-4-2のようなオーガナイズ。浦和のディフェンダーと中盤の2ライン間にボールを入れようとする名古屋に対して、ハーフスペースに位置取る槙野智章と遠藤航が柏木と青木との距離を保ちながら、名古屋の選手を自身の前に入れない。
ボールを引き出せず、浦和の中盤ラインよりも後ろに下がるガブリエル・シャビエルに、浦和の選手はついて行かず、あくまで自分のゾーンを守る意識を統一できていた。この試合唯一喫した失点も、柏木が自分のゾーンから離れてボールにチャレンジし、獲り切れなかったところから生まれたものだった。
オリベイラ監督の手腕がさらに光ったのは後半、名古屋がビルドアップのオーガナイズを変えてからだった。前線にいるにしても、後ろに下がるにしても、常に中央よりでプレーしていたシャビエルが右サイドに張る回数が増え、後ろから見ると、ワイドに開いたCB、シャビエル、サイドバックの宮原和也の3人がサイドにいる状況に。これにより宮原に押し込まれた宇賀神友弥はDFラインから前に出られず、マルティノスは自身の前にいるCBにプレスをかけたいが、後ろのシャビエルも気になる状況に置かれ、数的不利からピンチを作られるシーンが増えた。
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