Jリーグ 浦和レッズ

着実にチームを練り上げる“オズの魔法使い”。機能し始めた浦和レッズ

著者:ペペ土屋

 18日にワールドカップ期間中の中断を終えたJ1リーグが再開した。他の試合よりも30分遅くキックオフされた浦和レッズ対名古屋グランパスの一戦は、中断期間で両者がどれだけチームを再建できていたのかを観る上では格好の試合だった。

 昨シーズンをACL優勝という素晴らしい形で終えた浦和は、開幕から堀孝史監督に率いられ低調なパフォーマンスに終始、解任劇の末に大槻毅ユース監督が内部昇格する形で臨時監督に就任した。ミハイロ・ペトロビッチ監督に率いられていた時代に慣れ親しんだ3センターバックのシステムに戻し、橋岡大樹など若い選手をデビューさせるなどして采配をとった期間を無敗で終え、鹿島アントラーズでも指揮を執った経験を持つ、オズワルド・オリベイラ監督にバトンパスした。

 オリベイラ監督が指揮を執った中断前のリーグ戦6試合は、1勝2分け3敗となかなか難しい船出となった。しかしすべての試合で守備組織を改善させようとする監督の意図が見られ、負けた3試合は全て0-1だった。

 埼玉スタジアムで行われたJ1リーグ16節。相手はタレントをそろえながらも風間八宏監督の特殊なサッカーがチームに馴染みきれずに最下位に沈む名古屋が相手。中断期間にどれだけチームを組織できたのかに注目が集まった試合で、“オズの魔法使い”はその手腕の確かさを改めて証明した。

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