プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド

マタが世界のサッカー選手に協力仰ぐ「給料の1%をチャリティに寄付しよう」

給料の1%をチャリティに寄付しよう

 マンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表MFフアン・マタがサッカー界に一つの提案を投げかけた。4日、アメリカ『ザ・プレイヤーズ・トリビューン』内のインタビューにて語っている。

 マタは同インタビュー内にて「今日、僕は世界を変えるための一つのアイデアを提唱したいと思う。これがたとえ小さな方法だとしてもだ」と切り出した。

僕にとってサッカーとは何かを説明する必要がある

「世界中のサッカー選手のみんなが僕の考えるゴールに向かって協力してくれることを願う。ただ、そのゴールを言う前に、僕にとってサッカーとは何かを説明する必要がある」

 マタは「自分はとても幸運だったと思う」と自身の家庭環境を語った。

「僕はサッカーに対して信じられないほど協力的な、スペイン北部の家庭に生まれた。父親はサッカー選手で、トリッキーなウインガーだった。彼は僕と同じ左利きで、ただ僕よりも速かった。父のプレーをテレビで観ていたことを思い出す」

 サラブレッドとして生まれたマタだったが「父親がサッカー選手だったからといって、僕は決してサッカーだけに集中することはなかった」と語っている。「両親は僕と妹に、人生において可能性のある全ての経験を与えてくれた」と幼少期を思い返している。

「サッカーというと、人々はたいていお金とタイトルのことを話す。でも、サッカーは若者にリアルな人生体験を与えてくれるんだ。時に人生は困難にも立ち向かわなければいけないとね」

「レアル・マドリードの下部組織時代には、僕はどのように一人で暮らしていくか学んだ。自分自身でものごとを進めなければいけない。自分がここにいるために、両親と祖父母がどれだけ懸命に働いているのかをよく考えた。自分がチャンスを掴むことの責任を感じるようになった」

小さなジェスチャーだけれど、多くの人に広がれば世界を変えることができる

 マタは「サッカーが自分に与えてくれた全てのことについて考える」と、単なる競技としてだけではなく、人生に大きな影響を与えるサッカーという経験に感謝を語る。

「僕がいかに恵まれていた環境にいたかを思い出すんだ。僕のような両親を、誰もが持っているわけではない。今までチャリティに参加してきたけれど、僕は常になにかより多くのことをしたいと感じてきた」

「だから、今日から僕は給料の1%をNGO『ストリート・フットボール・ワールド』に寄付することを決めた。これは小さなジェスチャーだけれど、多くの人に広がれば世界を変えることができると思う」

 素晴らしいアイデアを実行に移しているマタだが、自身だけではなく世界のサッカー選手に同選手の後に続いてほしいと願っている。「僕はこの活動のリーダーシップを取るけれど、一人ではいたくない」とサポートを仰いだ。

 マタが提唱した素晴らしい試みは、欧州サッカーに限ったことではない。全世界の全てのサッカー選手たちに向けられたものだ。とりわけ2011年東日本大震災の際にサッカーファミリーによる支援を体験した日本サッカーにとっては、世界のサッカー界へのサポートを表明する一つのきっかけとなるだろう。今回の提唱に対して、世界のサッカー選手、そしてJリーグの多くの選手たちがどのような反応をみせるか注目が集まっている。