
浦和レッズは2026年2月、ペア・マティアス・ヘグモ元監督とマリオ・エドゥアルド・チャヴェス元コーチ兼分析担当との契約解除を巡り、係争があったことを報告。元指揮官らは契約解除の有効性および関連手続きに関する不服を国際サッカー連盟(FIFA)に主張していたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の判断で浦和に契約義務の不履行がないことが確認されたという。その浦和とヘグモ元監督の契約内容が、CASの公表した資料に掲載されている。
CASの資料によると、両者の間で最終的に合意された本契約の期間は、2024年2月1日から同年12月31日までと定められていた。報酬に関しては、第1契約年度の総額として69万3181.82ユーロ(約1億2700万円)が設定されている。月額換算では約6万3016ユーロ(約1155万円)となる。
また、契約には成績に連動した「自動更新オプション」が含まれており、2024年10月末の時点で浦和レッズの順位がJ1リーグで10位以上に位置していた場合、契約は2025年12月31日まで自動的に延長される仕組みとなっていた。さらに、2024年シーズンを3位以上で終えた場合には、翌年度の基本報酬が3万ユーロ(約550万円)増額されるというインセンティブも盛り込まれていた。
今回の係争において焦点の一つとなったのは、正式な契約締結前に交わされた「仮契約」の内容である。ヘグモ元監督側は、仮契約の段階では期間が2025年1月までとされていたことを根拠に、1月分の給与等の支払いを主張していた。しかし、CASは「後に署名された本契約が以前の合意に優先する」という契約内の完全合意条項を重視し、本契約に記された2024年12月末という期限を有効と認定した。
さらに、契約にはクラブ側からの契約解除に関する具体的な規定が存在した。「その他の理由」で契約を解除する場合、クラブは解除後の残存期間に比例した報酬を支払うことで、それ以降の支払義務を免除されるという内容である。浦和側はこの条項に基づき、解任後の期間に相当する報酬を適切に支払っていたことが確認された。
結果として、CASはFIFAが下していた「浦和側に未払い報酬がある」とする当初の決定を取り消し、浦和側の主張を全面的に支持。資料からは、クラブが国際的な基準に照らしても極めて詳細かつ法的に堅実な契約書を構築していた背景が浮かび上がっており、今回の勝訴は、適切なプロセスを経て契約解除が行われたことを改めて証明する形となった。
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