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ユニフォーム売上で最も収益を上げた欧州クラブTOP5【2023/24シーズン】

写真:Getty Images

サッカーシーンにおけるクラブの評価は、もはや勝敗や獲得タイトルだけでは測れない。現代フットボールにおいて、商業的成功もクラブの地位を示すもう一つの指標になっている。なかでもユニフォームの販売は、世界中にどれほどの支持層がいるかを如実に物語るデータだ。ファンが日常生活の中でユニフォームを身にまといグッズを手にすることで、そのクラブはブランドとしての影響力を確立する。

2023/24シーズン、欧州の名門クラブはもちろん欧州5大リーグに属さないクラブも驚くべき販売成績を収めている。欧州サッカー連盟(UEFA)の財務レポートや『Transfermarkt』の調査結果に基づき、ユニフォームと関連グッズの販売収益に焦点を当てたランキングが発表され、その数字は業界関係者にとっても無視できないものとなった。

伝統的な人気を持つクラブに加え、トルコやスコットランドといった欧州5大リーグ以外のクラブがランクインするなど、ブランド力の広がりとファンの熱量が浮き彫りになっている。果たして、ユニフォーム販売によって昨シーズン最も収益を上げた欧州のクラブはどこだったのか。売上上位5クラブの顔ぶれとその背景を見ていく。


マンチェスター・ユナイテッド 写真:Getty Images

5位:マンチェスター・ユナイテッド(プレミアリーグ/イングランド)

売上額:1億4600万ユーロ(約237億9,919万円)

近年不調にあえぐプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドだが、特に今2024/25シーズンは最悪のシーズンといっても過言ではないだろう。しかし、そんな中でもユニフォームの売り上げは依然として好調なようだ。プレミアリーグの中で、昨シ-ズンのユニフォームやグッズ売上がユナイテッドよりも多かったのはわずか1クラブのみ。状況がどれほど厳しくても、彼らが世界最大級レベルのクラブであることに変わりはないようだ。


アンフィールド 写真:Getty Images

4位:リバプール(プレミアリーグ/イングランド)

売上額:1億4600万ユーロ(約237億9,919万円)

日本代表のキャプテンMF遠藤航がクラブに加入した2023/24シーズン、プレミアリーグにおいてユニフォームおよびグッズの売上でリバプールを上回ったクラブはなかった。昨季はシーズンを通して好調だったことを考えれば、それも当然の結果だろう。ユルゲン・クロップ前監督が指揮を執る最後のシーズンとなったこの年、一時は前人未到の4冠達成も視野に入っていたが終盤に失速。

それでも世界中に熱狂的なファンを持つクラブとして知られるリバプールは、この分野で多額の収益を上げているのも不思議ではない。現在はアルネ・スロット監督体制1年目のシーズンに突入しており、ここまでのリーグ戦では圧倒的な戦いぶりを見せている。もしリーグ優勝を果たせば、今シーズンはさらに多くのユニフォームが売れることになるかもしれない。


バルセロナ 写真:Getty Images

3位:バルセロナ(ラ・リーガ/スペイン)

売上額:1億7100万ユーロ(約278億5,020万円)

ラ・リーガを代表するバルセロナは、ここ数十年にわたり世界中から高い支持を集めてきたクラブである。FWリオネル・メッシ(現インテル・マイアミ)の退団など、近年やや低調な時期があったとはいえ、リーグ3位という実績からもその立場は揺らいでいないようだ。意外なことにメッシの退団は実際にそこまで際立った売り上げへの影響を見せていない。彼なしでもファン層を維持し続けている。

今2024/25シーズンはハンジ・フリック監督の下で再建が進みつつあるが、昨シーズンは決して成功とは言えなかった。そんな中でもFWラミン・ヤマルの台頭は明るい話題となり、依然としてクラブはユニフォーム販売で莫大な収益を上げ続けている。現在もラ・リーガで好調を維持しており人気に衰えはなさそうだ。

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名前:Mount

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欧州某国在住、ライター、編集者

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