サッカー日本代表はFW上田綺世(フェイエノールト)の不在にも関わらず、2026年FIFAワールドカップ(W杯)アジア最終予選で快進撃を続けている。11月15日のインドネシア代表戦(4-0)に続いて行われた19日の中国代表戦でも3-1の勝利を収め、グループC首位の座を確保した。
この二連戦で特に注目を集めたのは、FW小川航基(ナイメヘン)の活躍だ。中国戦ではコーナーキックからの力強いヘディングと、マーカーを外してスペースを作り冷静に叩き込んだ二つのゴールで、試合の流れを決定づけた。この勝利により、日本代表は最終予選残り4試合にして早くもW杯出場が現実味を帯びてきている。
小川の活躍が際立つのは、彼が上田の“代役”以上の存在であることを示した点にある。これまで上田は代表での攻撃の中心を担い、周囲の攻撃陣を活かすプレースタイルで欠かせない存在だった。しかし上田が不在の中、小川は持ち前の空中戦の強さとリンクマンとしての器用さを発揮し、攻撃の核としてチームに貢献した。
特に、代表9試合で9得点という成績は、小川が単なるバックアップ選手に留まらないことを証明している。J2横浜FC時代からエールディビジのナイメヘンへ2023年にローン移籍ながら挑戦し、そこで結果を残し、2024年には完全移籍を果たしている。遅咲きのキャリアであるが、日本代表として新たな可能性を示しているのは疑いようのない事実だ。
2025年3月のアジア予選再開時には上田の復帰が期待されるが、小川がこの1週間で残したインパクトは大きい。いずれにせよ森保一監督にとって、攻撃の選択肢がさらに広がったことは間違いない。
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