プレミアリーグ ウルヴァーハンプトン

復活を果たしたウルブス。成功の秘密は3人の選手?

ディオゴ・ジョッタ 写真提供: Gettyimages

フレキシブルさを強みとするジョッタ

2月21日に行われたELエスパニョール戦のハートトリックの後、ゴールの勢いが止まらないジョッタ。2017年7月にアトレティコ・マドリードからウルヴァーハンプトンへレンタル移籍をし、イングランド初経験のチャンピオンシップで44試合中に17得点を挙げた。(その前のシーズンはローンという形でポルトで所属していた)

ジョッタは多くの得点でチームを支えているが、彼の1番の特徴は得点力ではない。評価されるべきなのは彼のフレキシブルさなのだ。彼は攻撃的な役割ならどのようなポジションもカバーできるのだ。ラウル・ヒメネスと入れ替わってトップストライカーとしてプレーする場面も多く見られる。

ジョッタのポジショニングのうまさ、タイミング、そして試合の読みはウルブスの攻撃の最も大事なキーポイントとなっているが、これは昔から持っているストロングポイントではない。イングランドに移籍してから身につけた戦い方である。

イングランドに渡る前にジョッタはある記者からこんな質問を受けた。「あなたは素晴らしいストライカーです。なぜイングランドの2部に移籍するのですか?」。彼は「成長するためにはリスクを負う必要がある」と答えた。ポルトガルのポルトに残っていたら、おそらく今ほどの選手にはなれなかっただろう。

ルベン・ネベス 写真提供: Gettyimages

ウルヴァーハンプトンのリズムを作り上げるネベス

ネベスはこのチームの脳であり、心臓である。

ポルトのユースで育てられ、若い時から生まれながらの天才と評価されていた。まさか彼ほどに戦術的、技術的、精神的にレベルの高い選手が2部のリーグでプレーすることを決めるなんて…。ウルブスへの移籍が発表されたときはポルトガルサポーターは驚きを隠せなかった。

現在彼はジョアン・モウティーニョとともににキーパーから始まるビルドアップを強みにするウルブスの美しいサッカーの指揮をし、試合中にチームメートを導いている。彼のビジョンのおかげで攻撃の選手はどの動きをしても彼から適切なパスが必ずやってくると信じ切れる。

ネベスは長い間ボールを持たないため、そんなに目立っているわけではないが、一瞬の出来事(パスやシュートなど)で相手に大きなダメージを与える。そして、彼の1番の特徴は満足しないことだ。それについてヌーノ・エスピーリト・サントはこう語る。「彼は野心的な選手だ。うまくプレーしている時ももっといいプレーができるとチームメートに言い続けます。彼ほどの選手がいるおかげでみんなが実力以上の力が出せることもあるのです」。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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