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「久保建英が良い例だが…」FC東京元監督アルベルがバルセロナの編成酷評

久保建英 写真:Getty Images

 FC東京元監督のアルベル・プッチ・オルトネダ氏が、古巣であるラ・リーガ(スペイン1部)バルセロナの補強や育成に苦言。バルセロナ下部組織出身であるレアル・ソシエダ所属MF久保建英にの活躍ぶりにも言及した。

 バルセロナは2021年にクラブの財政難やファイナンシャルフェアプレーの規定が障害となり、FWリオネル・メッシをパリ・サンジェルマンへ放出。2022/23シーズン終了後は、MFイルカイ・ギュンドアンとDFイニゴ・マルティネスを移籍金ゼロで獲得した一方、MFセルヒオ・ブスケツやDFジョルディ・アルバが退団している。

 またバルセロナ下部組織出身の選手では、MFダニ・オルモがブンデスリーガ(ドイツ1部)RBライプツィヒで活躍。MFマルク・ククレジャはバルセロナ在籍時に出場機会を得られなかったが、ヘタフェやMF三笘薫所属ブライトンで飛躍。昨年夏からチェルシーでプレーしている。

 かつてバルセロナ下部組織のスカウトを務めていたアルベル氏は、古巣の現状を分析。先月末、Twitchチャンネル『ジジャンテスFC』のインタビューで以下のようなコメントを残している。

 「個人的に悲しいのは、(若手選手について)ここ数年間は育成ではなく、売却を重視していることだ。バルセロナは選手を獲得するために、お金を必要としているからね。カンテラ(下部組織)の選手を2,3年で見切りをつける。21,22歳になって選手の価値が上がるから、もう少し我慢する必要があるんだ」

 「才能のある若手選手を獲得するには、最小限のコストで済む。久保建英が良い例だが、ソシエダでの活躍ぶりからして素晴らしい選手だ。バルセロナに再び加入しなかった理由などは別にして、これからさらに飛躍するだろう」

 久保は2011年8月にバルセロナ下部組織の入団テストに合格。スペイン国内で一流選手としのぎを削っていた。しかしバルセロナが18歳未満の外国籍選手登録禁止処分を受けると、久保建英も対象選手に。2015年3月に帰国を余儀なくされて、FC東京の下部組織で再出発していた。

 久保のバルセロナ下部組織退団理由は、他の選手とは事情が異なる。ただ同選手がソシエダの主力選手として活躍していることもあり、アルベル氏は将来有望なタレントの流出に危機感を抱いているかもしれない。