強みにも弱点にもなったスソのワンパターンプレー
確かに右サイドから中央に絞り、左足でシュートやクロスをする彼らのプレーはゴールに繋がる可能性が非常に高い。しかし、スソはそのパターンを使いすぎたことでプレーが読まれやすくなった。
スソの最大の弱点は、プレーが読まれていると理解した後も進化を求めず、攻撃パターンを増やさなかったことであろう。その結果、1対1の場面で敗れることが増え、自信を失いかけた。ストレスを抱え始め、全体のプレーに乱れが現れた。
また、多くのゴールを生み出したスソのワンパターンプレーにかつては歓喜していたミランのサポーターも、「彼にはそれしかないの?」「そのパターンはもう通用するわけがないだろう!」などと飽きたかのような発言をするようになっていった。
金子が高みを目指すには
1年ほど前にJ1リーグデビュー(2020年3月30日・名古屋クランパス戦)を果たしたばかりの金子。これから高みを目指すには、スソの例を教訓に複数の攻撃パターンを磨く必要がある。
今季第1節で2得点を挙げて以降、金子にもワンパターンにこだわるプレーが多く見受けられるようになっている。
幸いなことには、利き足とは逆の右足でボールを蹴る際の金子の技術が、左足と同様の正確さがなくても通用している。右サイドから右足でクロスを上げる時、チャンスにしっかり繋がることが多く、このパターンの回数をもっと増やすべきであろう。
もちろん得意の得点パターンも武器として磨き続ける必要がある。ボールを中央に動かしてからシュートまでの時間をよりスピーディに改善できれば、数多くの得点やアシストを生み出せるに違いない。
得意とする形を磨き、攻撃パターンも増やす。そうすれば、金子は海外でも活躍できる選手となるだろう。
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