Jリーグ V・ファーレン長崎

ボーダーラインは勝点40? 史上稀に見るハイレベルなJ1残留争いの行方は?

今シーズンのJ1リーグは前半戦で不振に陥っていたガンバ大阪や名古屋グランパスが8月以降に順調に勝ち点を伸ばしたこともあり、過去最高レベルの残留争いが展開されている。そこで今回は今季の残留の目安になるであろう勝ち点「40」に現時点で届いていないクラブの今後の対戦カードを紹介する。


10位:横浜F・マリノス(勝ち点38)

今後の対戦カード
第30節:対ガンバ大阪戦(A)
第31節:対FC東京戦(H)
第32節:対V・ファーレン長崎戦(A)
第33節:対サガン鳥栖戦(A)
第34節:対セレッソ大阪戦(H)

今季途中にクラブ首脳陣の体制で変更を行われたり、アンジェ・ポステコグルー監督の采配に対する議論が巻き起こっていた横浜F・マリノスは、クラブ史上初の降格回避を目指す。後半戦で一気に失速しているFC東京との一戦で3ポイントをつかみたいところだ。


11位:ヴィッセル神戸(勝ち点37)

今後の対戦カード
第30節:対川崎フロンターレ戦(A)
第31節:対名古屋グランパス戦(A)
第32節:対サガン鳥栖戦(H)
第33節:対清水エスパルス戦(A)
第34節:対ベガルタ仙台戦(H)

サガン鳥栖との一戦はアンドレス・イニエスタとフェルナンド・トーレスとの直接対決で周囲は盛り上がるかもしれないが、選手やクラブスタッフは残留争いを左右する一戦と位置付けているだろう。世界屈指の戦術家リージョが着実に勝ち点を積み重ねつつ、自らの戦術をどのようにして浸透させるのか注目したいところだ。


12位:ガンバ大阪(勝ち点36)

今後の対戦カード
第30節:対横浜F・マリノス戦(H)
第31節:対浦和レッズ戦(A)
第32節:対湘南ベルマーレ戦(H)
第33節:対V・ファーレン長崎戦(H)
第34節:対柏レイソル戦(A)

宮本恒靖新監督のもと前節までリーグ戦5連勝を飾っているガンバ大阪は、セレッソ大阪との大阪ダービーを制したこともあり、チーム全体のムードは上昇傾向にあることが想像できる。ただ残留争いを演じるライバルとの直接対決が多く控えているだけに、まだ油断は許されない。


13位:湘南ベルマーレ(勝ち点35)

今後の対戦カード
第30節:対北海道コンサドーレ札幌戦(H)
第28節:対ジュビロ磐田戦(A) ※延期分
第31節:対清水エスパルス戦(H)
第32節:対ガンバ大阪戦(A)
第33節:対浦和レッズ戦(H)
第34節:対名古屋グランパス戦(A)

曺貴裁監督のもと攻守の切り替えの速いサッカーを展開している湘南ベルマーレとしては、昇格1シーズン目での残留争いは想定内といったところだろう。ただ直近の公式戦5試合で負けなしと着実に勝ち点を積み重ねている上に川崎フロンターレ戦でドローに持ち込むなど、上位陣相手からも勝ち点獲得を見込める点はプラスに働くかもしれない。


14位:名古屋グランパス(勝ち点34)

今後の対戦カード
第30節:対柏レイソル戦(A) 1-0〇
第18節:対北海道コンサドーレ札幌戦(H) ※延期分
第31節:対ヴィッセル神戸戦(H)
第28節:対セレッソ大阪戦(A) ※延期分
第32節:対清水エスパルス戦(A)
第33節:対サンフレッチェ広島戦(A)
第34節:対湘南ベルマーレ戦(H)

今夏の大型補強が功を奏し、リーグ戦7連勝を飾った名古屋グランパスは、柏レイソルとの対戦でつかんだ3ポイントは非常に今後の戦いにおいて有利に働く要素となるだろう。AFCチャンピオンズリーグ出場権争いと残留争いの両方に絡む可能性が低い清水エスパルスやセレッソ大阪との対戦で勝ち点を上積みすることが求められるだろう。


15位:柏レイソル(勝ち点33)

今後の対戦カード
第30節:対名古屋グランパス戦(H) 0-1●
第31節:対川崎フロンターレ戦(A)
第32節:対鹿島アントラーズ戦(H)
第33節:対セレッソ大阪戦(A)
第34節:対ガンバ大阪戦(H)

今夏古巣に復帰したDF鈴木大輔やキャプテンを務めるMF大谷秀和がピッチ内の「指揮官」としてチームを引き締めているものの、名古屋グランパスとの対戦での黒星は非常に手痛いものとなりそうだ。川崎フロンターレ、鹿島アントラーズと上位陣との対戦が続くだけに、最終節まで残留争いにもつれ込むかもしれない。


16位:ジュビロ磐田(勝ち点33)

今後の対戦カード
第30節:対V・ファーレン長崎戦(A)
第28節:対湘南ベルマーレ戦(H) ※延期分
第31節:対サンフレッチェ広島戦(H)
第32節:対FC東京戦(A)
第33節:対北海道コンサドーレ札幌戦(H)
第34節:対川崎フロンターレ戦(A)

前節の清水エスパルスとの静岡ダービーで大敗を喫し、周囲から批判を浴びているジュビロ磐田は最終節に川崎フロンターレとの対戦を控えるなど、終盤は上位陣との対決が続くだけに、V・ファーレン長崎戦、湘南ベルマーレ戦での最低4ポイント獲得に向けて指揮官名波浩の手腕が試される。


17位:サガン鳥栖(勝ち点30)

今後の対戦カード
第30節:対ベガルタ仙台戦(A)
第31節:対V・ファーレン長崎戦(H)
第32節:対ヴィッセル神戸戦(A)
第33節:対横浜F・マリノス戦(H)
第34節:対鹿島アントラーズ戦(A)

18日のサポーターミーティングでマッシモ・フィッカデンティ監督との契約解除、金明輝氏の指揮官就任を発表したサガン鳥栖は、日本代表GK権田修一を中心とした堅守を披露している。あとは鹿島アントラーズから加入したFW金崎夢生と元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが残り5試合でネットを揺らすことができたら、最終節以外は上位陣との対決を控えていないだけに、流れが一変する可能性は十分にあるだろう。


18位:V・ファーレン長崎(勝ち点28)

今後の対戦カード
第30節:対ジュビロ磐田戦(H)
第31節:対サガン鳥栖戦(A)
第32節:対横浜F・マリノス戦(H)
第33節:対ガンバ大阪戦(A)
第34節:対清水エスパルス戦(H)

リーグ戦5連敗の後は2勝1分1敗と徐々に調子を取り戻してきたV・ファーレン長崎は、残り5試合がほぼすべて残留争いを演じるライバルとの直接対決であるだけに、3ポイントを獲得すると残留争いの勢力図が様変わりする波乱を演出できる。他クラブとしては決して侮れない相手であることは間違いなさそうだ。