明治安田生命J1リーグの浦和レッズに所属する元日本代表DF槙野智章(34)は、Jリーグのホームタウン制度に関する報道に対して前向きなコメントを残したことで批判を浴びていた。同選手は18日にSNSを通じて浦和サポーターやJリーグファンに対して謝罪しているが、これに鹿島アントラーズの小泉文明代表取締役社長が言及している。
公益財団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は1993年の創設時から地域密着を理念に掲げており、Jリーグクラブはサッカー教室の展開や営業活動は原則としてホームタウン内で行われてきた。しかし、今月17日に、来季以降にホームタウン以外の活動も容認する方向に舵を切る方向で議論が進んでいると一部メディアが報道。
Jリーグファンや識者の間で波紋が広がると、Jリーグの村井満チェアマンは「ホームタウン制度について撤廃・変更の事実は一切なく、今後、Jクラブの営業、プロモーション、イベント等のマーケティング活動における活動エリアに関する考え方の方向性について議論しているものです。Jリーグが創設当初から掲げている地域密着の思想が揺らぐものでは全くありません」と声明を発表している。
また、槙野智章は一部メディアの「ホームタウン制度撤廃」の可能性を主張する報道に対して「仕掛けたもん勝ち。このやり方こそ、アイデアを出し行動する事、チャレンジする事に意味がある。やらないクラブは置いてかれる」とSNSに投稿。
しかし、ホームタウン制度の継続を求めるファンからの反発に遭ったほか、決定事項ではない中で言及したことに対する批判の声も上がると、18日に謝罪文を投稿するとともに、Jリーグをより多くの人々に知ってもらいたいという自信の思いを綴っていた。
その中、株式会社メルカリの取締役会長も務める小泉文明氏は、槙野智章の投稿を引用リツイートした上で「槙野選手のコメントに同意でして、ホームタウン(HT)はベースとして大事にしつつも、HT外にもサポーターはいますし、将来サポーターになってくれる方もいるので、全ての方にサッカーを届ける努力をやっていく必要があるという認識です」
「コロナもあり観戦者が激減してる中、スタジアムに戻ってきてもらう為に何ができるか、多様なコンテンツが溢れる中でサッカーがこれからも選ばれるか、相当な危機意識を持ち、企業努力を続ける必要性があると認識してます」と投稿している。
コロナ禍で多くのクラブが経営面で厳しい状況に直面する中、ホームタウン制度の継続を前提とした上で、新規顧客の獲得を目指すことが必要であるという認識を持っているようだ。
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