Jリーグ

【J3リーグ2023】残り1枠!昇格圏争いの行方

松本山雅 MF菊井悠介 写真:Getty Images

松本山雅(現在4位)

残りの対戦カードと今季戦績

  • 第36節:Y.S.C.C.横浜(第3節3-0)
  • 第37節:カマタマーレ讃岐(第14節2-0)
  • 第38節:奈良クラブ(第1節2-0)

J2復帰を狙う松本山雅。開幕当初は6戦無敗と快調な滑り出しを見せたが、現状の上位勢を相手に勝ちきれず現在4位に甘んじている。ここまでJ3の得点ランキングでトップに立つFW小松蓮を軸とした攻撃陣は強力。アシストでもMF菊井悠介が10アシストでリーグトップに立っており、チームとしてもここまで51ゴールは首位愛媛、2位鹿児島に次いでリーグ3位タイの数字となっている。

残り3つの対戦カードにおける今季戦績は全勝。さらに言えば複数得点かつ無失点で下してきた相手となる。もちろんと言うべきか3戦ともに小松はゴールを挙げており、さらに得点を重ねるべく照準を合わせていることだろう。対戦相手だけ見れば残りのシーズン視界良好に見える松本だが、昇格圏である2位鹿児島との勝ち点差は5。3戦しか残されていない現状では黄色信号と言わざるを得ない。ほんの4シーズン前はJ1で戦っていた松本。まずは3シーズンぶりのJ2復帰を果たせるか。必須条件となる3連勝には、リーグきっての点取り屋の力が必要不可欠だ。


FC大阪 MF松浦拓弥(横浜FC所属時)写真:Getty Images

FC大阪(現在5位)

残りの対戦カードと今季戦績

  • 第36節:テゲバジャーロ宮崎(第2節1-0)
  • 第37節:FC今治(第6節3-1)
  • 第38節:愛媛FC(第4節1-2)

残念ながらライセンスの関係で、順位に関わらず今季J2昇格の道は閉ざされているFC大阪。しかし、Jリーグ初参戦で現在5位と、上位争いを話題にする上で外せないクラブとなっている。開幕直後こそ、現状の上位3クラブ相手に立て続けに敗れJリーグの過酷さを味わったFC大阪だったが、1-0で勝利した第12節の長野パルセイロ戦を皮切りに11戦無敗を記録。残り3節という最終盤に来て堂々の5位につけている。

残り3戦の相手は、FC大阪がJリーグ初勝利を挙げた相手であり現在は残留争い中のテゲバジャーロ宮崎。次いで9位のFC今治、最終戦は優勝を決めた愛媛との対戦だ。今季昇格は成せずとも、より上位で着地することはクラブとして大きな自信につながるはずだ。また、現状2位鹿児島との勝ち点差が6と厳しい一方で、もし逆転2位となればJ2を21位で終えた大宮アルディージャのJ2残留が決まる。リーグ加入初年度のFC大阪だが、同じJ3のみならずJ2クラブのファンやサポーターからもその注目度は高い。


Jリーグ旗 写真:Getty Images

逃げる鹿児島、攻め立てる富山と松本

ここまで見てきた通り、現在昇格圏にいる鹿児島だがその勝ち点差の小ささと残りの対戦カードにおける今季の戦績を見れば、もはやその差は無いに等しいと言えよう。一方、そんな鹿児島の取りこぼしを待つ富山や松本は、優勢に見える残り3戦を確実に白星で終えることが唯一かつ必須条件となる。2位着地のわずかな可能性に懸けるFC大阪も、自クラブの発展と名誉ある記録のため、間接的に他クラブの命運を背負い戦う。結果的には愛媛が独走状態で優勝し昇格を決めた2023シーズンのJ3リーグ。残り1枠となった昇格圏2位を巡る争いの決着はまだまだ分からない。

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名前大島俊亮
趣味:サッカー観戦、ゲーム(スポーツ、シミュレーション、アクションなど)
好きなチーム:Jリーグ全般

サッカーを中心に、スポーツやエンタメなど複数ジャンルを扱うライターとして活動しております。Jリーグを中心に、日本のサッカーファンが楽しめる記事執筆を心がけていきますのでよろしくお願いします。

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