大混戦のままに中断期間に入った明治安田生命J3リーグ(東京五輪期間はJ1~3のいずれもリーグ戦を中断。J3は8月28日第16節より再開)。今季2021シーズンのJ3は15チームで争っているため、毎節1チームが“お休み”となる。前半戦最後となった先週末(7月10、11日)の第15節は、前節終了時点でトップに立っていたFC岐阜に試合が無く、順位が大きく入れ替わった。
結果、J3前半戦の首位に立ったのは、カターレ富山だ。しかし、同じ勝点26で福島ユナイテッドFCが続いている。さらに首位と勝点2差で5位のテゲバジャーロ宮崎までがひしめき合い、8位のヴァンラーレ八戸までが勝点6差で続く状態で、J2昇格枠の2位以内を争っている(ただし、福島、宮崎、八戸は現段階でJ2ライセンスを取得していない)。
昨季2020シーズンのJ3では、ブラウブリッツ秋田が開幕から28試合無敗で独走のまま優勝したため、その効率の良い勝ち方が他のJ3クラブにも拡散された。しかし、そんなJ3の中にクラブ主導のスタイルを貫く異色のクラブがある。今季は9位で前半戦を折り返した、鹿児島ユナイテッドFCである。
鹿児島ユナイテッドFCは、ヴォルカ鹿児島とFC KAGOSHIMAが統合され2014年から活動を開始したクラブだ。統合前の両クラブが4部リーグ相当にあたるJFL(日本フットボールクラブ)昇格を決めていたこともあり、彼等がJリーグを目指す戦いはJFLからのスタートとなった。
活動初年度の2014年にJFLで3位に躍進した鹿児島。2年目の2015年にはJリーグへの加盟に必要な「Jリーグ百年構想クラブ」の認定を受け、JFLでも昇格条件の4位となってJ3昇格を決めた。J3昇格してから3年目の2018年に2位となってJ2昇格を決めるのだが、1年でJ3降格し現在に至る。
そんな鹿児島は、2014年から4度の監督交代をしながらも同じプレースタイルを貫いている。気になるスタッツは後述するが、成績面でもJ3で過ごした4シーズンはほぼ同じ。選手が大幅に入れ替わっても勝点が50~58ポイントで、得失点が10~12と振れ幅が小さい。
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