セリエA フィオレンティーナ

36歳になっても輝くリベリー。引退説からセリエAのMVPに

写真提供: Gettyimages

2007年から2019年、バイエルン・ミュンヘンで大活躍したリベリーはこのまま引退すると思った人が多いでしょう。この数年彼はたくさんの軽いケガのせいで、期待されていた活躍できなかったのが1つの理由である。また、ずっとドイツで仲間であったアリエン・ロッベンが引退を決めたことで、リベリーもその道を歩むと思われた。

しかし、リベリーは「私はまだ限界じゃない。後3年プレーできる」と発言した。フリーであった彼を欲しがっていたクラブはたくさんいて、夏のマーケットの間に様々な噂が出てきた。彼ほどのチャンピオンは高い年俸をもらい、アメリカかUAEに行くと正直思っていた。しかし、彼が選んだのはイタリアのフィオレンティーナ…なぜでしょう…

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フィオレンティーナを選んだ理由

ヴィオラにとってリベリーは夢に近いものだった。前シーズンのフィオレンティーナはヨーロッパで戦えるほどのレベルでもなかった。むしろ勝ち方を忘れて、セリエBに降格しそうになったクラブです。また、アメリカかUAEのような予算もなかった。話を実現させたのはおそらく元フィオレンティーナとバイエルン・ミュンヘン、そしてリベリーの友人であるルカ・トーニのおかげ。

フィレンツェのアルテミオ・フランキ・スタジアムで紹介された時に大勢のサポーターが集まって、ヒーローの登場を祝っていた。最初、サポーターはすごく盛り上がっていたが、その後不安を感じ始めた。「どんなに素晴らしいチャンピオンだったとしてもリベリーは36歳…本当に彼の活躍期待できるでしょうか」、また「キャンプの終わりにチームに加わったが、本当にすぐフィットするのだろうか」と。

そういった不安はすぐ吹っ飛んだ。リベリーはのんびりしにフィレンツェに行ったわけじゃない。第1節から強い精神と素晴らしいプレーを見せてくれている。どんな状況であっても、ピッチの中では必ず100%を出す。ベンチに居る時間帯も監督のように立って、声を出している。

写真提供: Lega Serie A Twitter Account

若手選手がリベリーから学ぶ

現在のフィオレンティーナは若手ばかりでできているチームです。彼のような存在がいると心強いし、大事なことがたくさん学べます。現在モンテッラ監督は彼をウィングというポジションではなく、3-5-2のツートップの一人として使っている。このポジションは彼にとって全く新しい経験ですが、なんの違和感もなくそのポジションをカバーしている。

引退すると思われた彼はこの数試合の活躍で、9月のセリエAのMVPとして選ばれた。彼はフィオレンティーナというパズルに必要だった最後のピースです。若手選手がスタミナが強みなら、彼はクオリティーと経験でチームを支えている。

戦術ばかりにこだわるセリエA中で、ボールを持って相手を仕掛けるリベリーの姿を見ると、子供に戻ったのようにわくわくします。この天才がキャリアの最後にセリエAを選んで、本当によかった。彼の素晴らしい活躍が楽しみです。

名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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