ワールドカップ

国を越え徒党を組むウルトラス。ワールドカップで狙われるイギリスの”フーリガン”たち

 世界中のサッカーファンが待ちに待った2018年ロシアワールドカップが今夏に迫った。素晴らしい戦いの数々が期待されるこのサッカーの祭典を壊そうとするものたちがいる。スペイン紙『アス』が22日に報じている。

 ウルトラスとは超過激なサポーターたちが構成したグループのことである。ロシアのゼニト、そしてディナモ・モスクワのウルトラスの10人の“使者”たちがアルゼンチンを訪れたのは1月31日のことだ。

 彼らの目的は南米におけるウルトラスであるいくつかのバッラ・ブラーバのグループと盟約を結ぶことであった。そして、今夏のW杯でイングランドのフーリガンに対する“攻撃”における力をさらに大きくするためである。

 ロシアのウルトラスはすでに2016年のフランスで行われた欧州選手権でイングランドサポーターたちに暴力行為をはたらいている。それらの行為はスタジアムのみに限らずマルセイユの市街地でも行われた。

 最初の“会合”ではボカ・ジュニアーズのバッラ・ブラーバであるL12のボスとのものであった。そして、ロシアからの使者たちはその後も協力者をもとめ他のグループとも会合を続けた。

 これらの会合でロシア側はイングランドサポーターたちに対する計画的な攻撃に手を貸すことを交換条件にいくつかのオファーをしている。ロシアでの滞在場所や移動手段、さらに必要に応じての弁護士の用意だ。

 もちろんこれらの話し合いは秘密裏に行われた。しかし、“使者”たちがボカ・ジュニアーズのスタジアムに偽の身分証明書を使って入ろうとしたことからこれらの情報が浮き彫りになったとのことだ。

報道によると、少なくとも280名のバッラ・ブラーバのメンバーがロシアに渡ると予想されている。この素晴らしいサッカーの祭典を壊させないためにも一刻も早い対策が講じられることを願いたい。