12月5日に全日程が終了した明治安田生命Jリーグ2021シーズン。J1では川崎フロンターレが2位の横浜F・マリノスと大きく差をつけ、11月3日早々に2年連続4度目の優勝を決めた。J2では優勝のジュビロ磐田と、続く京都サンガがJ1昇格を果たす。J3では優勝ロアッソ熊本と、いわてグルージャ盛岡がJ2昇格となった。
一方、前年の「降格なし」特例ルールにより、2021シーズンは4クラブが自動降格するという厳しい条件での戦いが繰り広げられた。J1で残留を決められなかったのは、徳島ヴォルティス、大分トリニータ、ベガルタ仙台、横浜FC。J2からはSC相模原、愛媛FC、ギラヴァンツ北九州、松本山雅FCがJ3への降格となった。
そんなイレギュラーなJリーグ2021シーズン。多くの感動的なシーンも目の当たりにできたが、良いエピソードばかりではなかった。Jリーグ選手、関係者、サポーターに関係する5つの事件をまとめてみた。
年始に起きたレノファ山口の暴行事件
2021シーズンが開始する前の1月5日、早速日本のサッカーに影響を与える事件が起きた。J2レノファ山口のフィジオセラピスト(理学療法士)である福田智志氏が、友人との飲食の後1人で飲酒。午前2時に店を出て路上を歩いていた際、2人に暴行を加え、うち1人が傷害を負った。山口は事件に巻き込まれた2人とクラブサポーターに謝罪し、1月19日付で福田氏の契約解除に至ったことを公式アカウントで発表した。
山口の代表取締役社長河村孝氏は、クラブを通じ以下のようにコメントしている。「まず、今回、被害にあわれた方に対して深くおわび申し上げます。また、レノファ山口を応援していただいているファン・サポーターの皆さま、パートナー・クラブサポーターの皆さま、その他クラブを支えていただいている多くの皆さま、そしてJリーグやJクラブの皆さまに大変ご迷惑をおかけしたことを心よりおわび申し上げます。今回の事件をクラブとして厳粛に受け止め、クラブ全体として再発防止、および法令順守に関する意識・指導に向けた取り組みを実施し、信頼回復に努めて参ります」
アビスパ福岡の応援がコロナ対策ガイドラインに違反
3月21日に行われたJ1第6節。昇格組アビスパ福岡は、5年ぶりにリーグ戦でサガン鳥栖との「九州ダービー」を迎える。これを待ち望んでいた福岡サポーターの一部が声を限りに戦っている選手を支えようとし、Jリーグの新型コロナウイルス対策ガイドラインに違反したとして話題となった。
0-0で終了した同試合後、福岡の代表取締役社長を務めている川森敬史氏が自身のTwitterでコメントを述べた。「せっかくのダービーでしたが、ルールを守れない方々がいて非常に残念でしたし、コロナ禍ほぼ一年間ガイドラインルールを守って生活して試合に臨んでいる選手たちに申し訳ない気持ちです。あれは後押しになっていません。毅然とした対応を取らせて頂きます」
ヴィッセル神戸イニエスタの不満爆発
9月18日に行われたJ1第29節。ヴィッセル神戸VS北海道コンサドーレ札幌戦。穏やかな性格で知られている神戸のMFアンドレス・イニエスタが、途中交代の際にペットボトルを蹴り上げたり、自身の履いていたスパイクを投げつけるなどし、不満を爆発させるという意外な行動を見せた。試合は神戸が1-0で勝利。しかしその後もイニエスタは喜ぶどころか一匹狼のようにチームメイトやコーチングスタッフと距離をとった。
落ち着いた後に自分の行動を反省したイニエスタは、自身のTwitterで謝罪のコメントを述べた。「良いプレーを出しているタフなチームと勝ち点3獲得できました。自分らしくない、不適切な行動を示したので、サッカーファンやサポーターの皆さんに詫びます。時々フラストレーションが溜まりますが、僕はそのような人ではありません。申し訳ありません」
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