高校サッカー

高校サッカー選手権決勝、岡山学芸館vs東山、勝負を決めたのは【試合分析】

田口裕真(左)木村匡吾(右)写真:Getty Images

2022年12月28日から1月9日まで繰り広げられた第101回全国高校サッカー選手権大会。高校生による熱い戦いが繰り広げられ、各都道府県代表48校(東京都は2校)の頂点が決定した。

1月9日の決勝戦は国立競技場で50,868人の観衆が見守る中、岡山学芸館高校(岡山)と東山高校(京都)が対戦。結果は、3-1で岡山学芸館が勝利し、岡山県勢初となる優勝を果たしている。ここでは同試合を振り返ってみよう。


東山高校 MF松橋啓太 写真:Getty Images

お互い良さがぶつかりあった中盤の攻防

特徴の異なる中盤を推す、岡山学芸館と東山。岡山学芸館には、球際の強さと豊富な運動量が特徴のMF木村匡吾とMF山田蒼の2名が。東山には、展開力とボールコントロールに優れたMF真田蓮司とMF松橋啓太の2名がいる。試合開始から双方の良さがぶつかり合う。

前半は東山の時間が多かった。MF松橋は、クロアチア代表MFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)を彷彿させるようなプレーで、ボールを縦と左右に振り分けた。また岡山学芸館の厳しい守備のなかでも前を向く技術を披露した。

一方、岡山学芸館はMF木村が激しい上下のスプリントを見せると、MF山田はセカンドボール奪取に奮闘。山田がセカンドボールを拾い続けることで、東山は連続攻撃をすることができなかった。


井上斗嵩(左)清水楓之介(右)写真:Getty Images

一進一退の前半45分

両校共に、センターバックがキャプテンマークを巻いた。岡山学芸館のDF井上斗嵩と、東山のDF新谷陸斗。ここまでチームを牽引した両主将が体を張ったディフェンスを見せ、両校ゴールを割ることができない。

そんななか前半25分、岡山学芸館が中盤でボールを運び、右サイドのFW今井拓斗へ。今井が中へクロスを送ると、戻りながらディフェンスをしたDF新谷の足にあたり、岡山学芸館が先制する。

このままでは終わらせない東山は、前半44分MF松橋からの縦パスで、FW北村圭司朗が左サイドを抜ける。空いたスペースへ猛然と走ってきたのはMF真田。ゴール右上へ右足一閃。これには岡山学芸館GK平塚仁もノーチャンス。試合を前半のうちに振り出しに戻す。

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名前:KIRA

趣味:サッカー、筋トレ、ワイン
好きなチーム:鹿島アントラーズ
大学までサッカーを現役でプレー、今は会社員として週末に社会人リーグでプレー。戦術解説をメインに皆さんにサッカーを「もっと好き」「もっと楽しんでもらえる」をモットーに頑張ります!

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