明治安田生命J1リーグの柏レイソルでプレーしていた日本代表GK中村航輔(26)は、今季もポルティモネンセで厳しい立場に置かれている。その中村航輔のライバルであるブラジル人GKサムエル(27)は11日、ポルトガル紙『O JOGO』のインタビューで今夏残留を決断した理由を明かした。
サムエルは昨年にポルティモネンセU23チームからトップチーム昇格を果たすと、昨季はプリメイラリーガ(ポルトガル1部)で29試合に先発出場。そして今季も正守護神としてここまでリーグ戦全8試合でゴールマウスを守っている。また、今月3日のプリメイラリーガ第8節・ベンフィカ戦では、再三にわたりスーパーセーブを披露。ここまで7戦全勝だった強豪相手に1-0と大金星をもたらす活躍でMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出されている。
一方、中村航輔は今年1月にポルティモネンセへ加入したものの、昨季は公式戦での出場がなかったほか、3月以降は全試合でメンバー外となっていた。そして今季も国内カップ戦2試合とプリメイラリーガ2試合でベンチ入りしたものの、いまだに出番は訪れていない。
サムエルはポルティモネンセとの契約を2025年6月まで残していたものの、昨季のプリメイラリーガ覇者であるスポルティングCPやセリエAの複数クラブからの関心が伝えられていた。その中でポルティモネンセに残留した理由を問われると「僕のパフォーマンスが(他クラブに)観察されているということなので、(移籍の噂があることが)幸せだよ。この夏、クラブにとって具体的かつ興味深いものが一切なかった」とコメント。ポルティモネンセにとって適切なオファーが届かなかったことを明かしている。
そして「確かに僕にはより大きな夢があるけど、今はポルティモネンセのことに集中している。それにすべては神の手に託されているよ。契約は2025年まで残っているし、どうなるのか様子を見よう」と今後ステップアップ移籍をする可能性を示唆した。
なお、ポルティモネンセはここまでリーグ戦で勝ち点14を獲得。浦和レッズでプレーした過去をもつブラジル人MFエヴェルトン(28)をはじめ多くの負傷者を抱える中、首位ベンフィカから7ポイント差の5位と健闘している。サムエルがクラブの快進撃を支えているだけに、中村航輔としてはまずはバックアッパー1番手の座を確保したいところだ。
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