プレミアリーグ2021/22シーズン開幕が、いよいよ今週末(8月14日)に迫った。
どのクラブも注目すべきポイントが満載の新シーズンだが、特に注目すべきは欧州リーグ戦との二足のわらじで戦う強豪7クラブ(マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、チェルシー、レスター・シティ、ウェストハム・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパー)ではない。プレミアリーグに復帰して3年目のシーズンを迎えるアストン・ビラであると私は考える。前述の強豪クラブに匹敵する実力を持ち、場合によってはそれ以上の結果を残せる可能性がある。そう思う理由は一体何か。その真相に迫りたい。
アストン・ビラ、プレミアリーグでの旅路は?
アストン・ビラは、2018/19シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部)プレーオフ決勝でフランク・ランパード監督率いるダービー・カウンティを退け、2019/20シーズンから戦いの舞台を3シーズンぶりに再びプレミアリーグに戻した。今年は復帰後3年目のシーズンになる。2018年から指揮を執るディーン・スミス監督も、プレミアリーグの水に慣れてきたことだろう。
しかし、1年目の2019/20シーズンはギリギリでの残留だった。初年度はハイレベルな技術が要求されるプレミアリーグに順応すべく数多くの実力者をチームに迎え入れ、チャンピオンシップ時のアストン・ビラとは全く別物のラインナップを揃えたが、その目論見は大きく外れた。優秀な人材を揃えているにも関わらず連携力が著しく欠如し、チームが機能しなかったのだ。前シーズンにはフラムが同様に多くの実力者を補強しながらも上位浮上するきっかけを作れず、たった1年でチャンピオンシップへ出戻りとなったケースもあり、アストン・ビラも同じ道を辿るのではないかと当時筆者は考えていた。
何より痛恨だったのは、2018/19シーズンまでチームの点取り屋だったFWタミー・アブラハム(チェルシー所属)の穴を埋められなかったことだ。2019/20シーズンにはクラブ・ブルッヘ(ベルギー)からFWウェズレイを獲得するも度重なる負傷離脱によりまともにチームに合流できず。そのシーズン途中にFWムブワナ・サマッタを緊急補強したがそれでもハマらず。ストライカー不在の時期が続いた。
それでもチームの顔であるMFジャック・グリーリッシュ(現マンチェスター・シティ所属)を中心にサイドから仕掛ける攻撃が功を奏し、何とか残留を確定。ラスト4試合を2勝2分で勝ち点を積み上げ、プレミアリーグ復帰初年度を17位でフィニッシュ。最終節まで降格圏内にいながらギリギリのところで踏ん張った。この難局を乗り越えたアストン・ビラは、ここからプレミアリーグを盛り上げる。
コメントランキング