5月11日、イタリアのサッカーファンを悲しませるニュースが流れた。元イタリア代表のレジェンド、GKジャンルイジ・ブッフォンがユベントスとの契約延長をしないと決断したことである。
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43歳にして現役引退は考えていないというブッフォンだが、今後の行き先についてはまだ明らかになっていない。キャリアのスタート台となったパルマや、子供の頃から応援しているというジェノアが、最もロマンある移籍先として噂される。他にもトルコのガラタサライや、長谷部誠と鎌田大地が所属するドイツのアイントラハト・フランクフルトなど、海外クラブからもオファーを受けていることが報じられている。
2001年にユベントスに加入したブッフォンは、パリ・サンジェルマン(PSG)での短い冒険期間(2018/19)を除き、約20年をもビアンコネーリ(ユベントス愛称)と共に過ごし多くの勝利を味わってきた。
ここでは、そんなブッフォンが発してきたビアンコネーリへの愛と尊敬を示す5つのコメントを振り返りたい。
ユベントスの遺伝子は無類のもの
“選手やフロントの人間は変わっても、勝負強さや優勝へのメンタリティーはユベントスの遺伝子にある。このクラブに来る人間には「絶対勝つ、ライバルを圧倒する」という意志があり、他のクラブと比べ物にならないぐらい強い”
ジャンルイジ・ブッフォン
選手とクラブの絆という意味において、ブッフォンとユベントスの物語はとても美しいものである。ブッフォンはビアンコネーリへのリスペクトをピッチの中でも外でも証明してきた。
2006年にカルチョーポリ(別名カルチョ・スキャンダル。イタリアサッカー界で起きた八百長疑惑を含む一大事件)でユベントスがセリエBに降格した際も、多くの欧州ビッグクラブからオファーを受けたにもかかわらず、同クラブから離れることを検討しなかったブッフォン。もう1人のバンディエーラ(看板選手)であったFWアレッサンドロ・デル・ピエーロなどと共に、1年でユベントスをセリエA復活に導いた。
ユベントスの哲学は今後にも活きる
“才能があったかどうか自分には分かりませんが、今天才と呼ばれ、40歳でまだサッカーができているのは間違いなくユベントスのおかげ。吸収してきたこのクラブの哲学は、今後も必ず役に立つはずです”
ジャンルイジ・ブッフォン(2018)
ブッフォンはパルマ(1995-2001)ですでに大活躍をしていたが、世界中に応援されるレジェンドGKになったのは、ユベントスのメンタリティを吸収してこそであるに違いない。
今後しばらくは別のクラブでプレーを続けると思われるが、そう遠くない先にユベントスのフロントに加わり、新しい世代を牽引する大事な存在になることが予測されている。
ユベントス・スタジアムの“こけら落とし”にて
“ユベントス・スタジアムのオープニング試合の時に「何て素晴らしいスタジアムに立っているんだ」とすごく感動した。ユベントスに来たばかりの時の想いが蘇ってきた。「僕はこんなに素晴らしいチームの一員なんだ」と改めて実感して足が震えました”
ジャンルイジ・ブッフォン(2011)
ユベントス・スタジアム(アリアンツ・スタジアム)は、2011/12シーズンからビアンコネーリのホームゲームをホストする。同スタジアムの設立から2019/20シーズンにかけてユベントスは一度もセリエA優勝を逃したことがないなど、クラブに大きなパワーを与えてきた。
こけら落としとなったのは、2011年9月8日、世界最古のクラブであるノッツ・カウンティとの親善試合である。公式戦ではなかったにもかかわらず、ブッフォン以外にもデル・ピエーロやアルトゥーロ・ビダルなど当時ユベントスに所属していたスーパースター選手ら全員が出場した。
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