
10月9日にステファノ・ピオリ新監督を招聘したミラン。就任から4試合を終えたが、1勝1分2敗と監督交代前から劇的な変化が結果にもたらされたとは言えない状況だ。
今回は、依然として苦しみ続けるミランの監督交代後に改善した点と、相変わらずの問題点をご紹介する。

改善した点
ピオリ監督就任後のミランにおいて、劇的な変化がみられるのが運動量だ。要所要所で足が止まってしまう場面こそあるが、全体的に走行距離は増加傾向にある。これが攻守にわたってポジティブな働きをしていることも事実だ。
また、運動量が増えたことの結果としてボール奪取の回数は目に見えて増えている。中盤の底にイスマエル・ベナセルを起用していることもあり、強度の高さを保ちながらアグレッシブにプレーできている。
ピオリ監督は選手の個性に合わせて、それぞれの選手が力を発揮しやすいシステムを採用している。その恩恵を強く受けているのがテオ・エルナンデスとハカン・チャルハノールの2選手だろう。

問題点
運動量が増え、試合を支配する時間も少しづつ増えているミラン。攻撃にも迫力が生まれている。しかし、相変わらずの要所でのプレーの軽率さが、改善点を無意味なものにしてしまっている。
ラツィオ戦でも見られたように、枚数が足りているのに選手個人の対応のミスによる失点があまりにも目立つ。レオ・ドゥアルチがトップクラスのクラブ相手には通用しないことも明らかとなった。
また、多少改善の兆しが見え始めているものの、右サイドはミランのウィークポイントであり続けている。ラツィオ戦はサム・カスティジェホが奮闘していたが、このパフォーマンスをが続くとは考えにくい。
運動量が増えたことで、相手に与えるプレッシャーが増加しているミラン。必要なのは要所での落ち着いたプレーだ。この2つのメリハリをしっかりと付ければ、ある程度以上の戦いができる戦力が揃っていると言えるだろう。
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