首位リバプールとのホームでの一戦を、1-1の引き分けで乗り切ったマンチェスター・ユナイテッド。第9節を終えて14位という成績からすれば、善戦したと言えるだろう。
しかし、彼らが降格圏から2ポイント差のポジションにいるという事実は変わらない。依然として、オーレ・グンナー・スールシャー監督解任の噂が途切れることもないだろう。9試合で2勝4分3敗という成績では致し方ない。
ただ、スールシャール監督は今シーズンをユナイテッドの監督として終えることができるかもしれない。今回は、『Sportskeeda』が特集した3つの理由をご紹介する。最下部のアンケートで、読者の皆さんの意見もぜひ聞かせていただきたい。
適切な後任候補不在
ジョゼップ・グアルディオラ監督を利用可能なのであれば、ユナイテッドが全力を尽くして招聘し、シーズン氏中盤にスールシャール政権を終わらせることを容認できただろう。ユルゲン・クロップ監督だとしても同じことだ。しかし、現時点でそうではないのが現実だ。
恐らく、ユナイテッドの取締役会が興味を抱いている唯一の人間がマッシミリアーノ・アッレグリ氏だろう。しかし、それは大きなリスクでもある。アッレグリ氏はプレミアリーグでの経験がなく、彼のもとでは不確実性を抱えたまま戦うことになってしまうからだ。
これらのことから、ユナイテッドの最善策はしばらくの間スールシャール監督と行動を共にすることだ。クラブはこれまでのところ、その兆候を示しつつある。
競争力のないスカッド
スールシャール監督はピッチ上での不甲斐なさから、ユナイテッドサポーターの怒りを買っている。しかし、スールシャール監督は不運と言わざるを得ない。負傷者が続出し、万全の状態で戦えていないのだ。ユナイテッドよりもケガ人が多いクラブはノリッジ・シティだけであり、彼らの順位が19位ということを考えると、ケガ人がクラブにもたらす影響の大きさも理解できるだろう。
スールシャール監督はこれまでの大半の試合で、ポール・ポグバ、アントニー・マルシャル、ルーク・ショーという主力を起用できていない。エリック・バイリーに至ってはボールを蹴ることすらしていない。ビクトル・リンデロフとアーロン・ワン=ビサカを起用できない試合もあった。負傷者続出のシーズンにスールシャール監督を評価するのはフェアではないだろう。
ユナイテッドが夏の移籍市場で大きな補強をしきれなかったことも、ここまでの成績に影響している。ユナイテッドは3人の素晴らしい選手を獲得したが、純支出は7500万ポンド(約105億円)止まりだった。このチームがリーグのタイトルを争うのに十分でないことは明らかであり、スールシャール監督を評価するのはスカッドが整ってからだろう。
マンUの長期的計画
ユナイテッドの短期的な修正が機能していないのは明らかであり、彼らは長期的な計画を必要としている。アレックス・ファーガソン氏の勇退以降、4人の監督を招聘したが改善の見込みはなし。マンチェスター・シティとリバプールの成功を見ると、非常に無力な集団に見えてしまう。ただ、彼らが焦点を合わせるべきは未来なのだ。
ユナイテッドの若手選手に対するスールシャール監督の信頼と流動的かつ攻撃的なスタイルは、再建計画を開始するための適切な基盤となるだろう。スールシャール監督は、イングランド最大のクラブに求められていることが何かを深く理解している。これまでに下した数々の決断は、明確に長期的な計画があるということを示している。
これがスールシャール監督が、ユナイテッドの監督として2019/2020シーズンを終える理由になるかもしれない。スールシャール監督は彼の戦術に適合するチームを持つことができれば、事態を好転させることができるだろう。リバプールに対するパフォーマンスは、正しい郷港への旅の始まりに過ぎない。
ユナイテッドは?
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