両国CMの主導権争い
この大会でクロアチアを牽引した2人。ルカ・モドリッチとイバン・ラキティッチはすべての試合で重要な役割を担い、違いを作ってきた。グループステージのアルゼンチン戦では圧倒的な存在感で、両者ともに得点も記録した。モドリッチが比較的高めの位置をとって、より多くフィニッシュの局面に絡むのに対し、ラキティッチは低めの位置でビルドアップやカウンターのリスクマネジメントをするのが、基本的な両者の関係だ。しかしフットボールインテリジェンスが極めて高い両者の補完性は、この大会屈指の高さを誇り、役割が入れ替わっても同じことをそつなくこなす。
フランスのCMコンビはよりフィジカルでダイナミックだ。エンゴロ・カンテが抜群の予測からインターセプトをして、ポール・ポグバにボールを預けてカウンター発動、というシーンはこの大会でも多く見られた。ポグバは独力で違いを生み出せる選手であり、所属するマンチェスター・ユナイテッドよりも、少し低い位置がスタートポジションであることが影響してか、彼の推進力が存分に活かされている。
基本的にはクロアチアが、モドリッチとラキティッチにポグバとカンテをマンツーマンでみさせて2人をつぶしに行く、という戦術を採ることはかなり考えずらいため、フランス側がクロアチアの両CMをどのように消しに来るのかが注目だろう。
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