一瞬の気の迷いか、あるいは予測を誤ったのか。いずれにしろ経験豊富で影響力のあるMFは、当然のレッドカードを受けた。
日本のエレガントな背番号10、香川真司がオスピナの逆を突いて冷静にゴール右へPKを沈めて早い時間に失点を喫すると、コロンビアは大きなショックを受けることになった。
守備の要となるMFが欠けた後、ぺケルマンは代わりの選手を中盤に入れることを迷い、コロンビアは更なる窮地に追い込まれそうになる。キンテロは技術はあるが守備的な能力は限られているため、闘争心あふれる好パフォーマンスを見せたジェフェルソン・レルマがほとんど一人で中盤を支えなければならなかったのだ。
これによってコロンビアはカウンターへの脆さを露呈するが、気まぐれなコロンビアのプレーメーカーは徐々に攻撃を操り始め、中盤で素晴らしいパスを通していった。ぺケルマンが選手交代を決断した時、経験豊富なクアドラードを下げたことはコロンビアの多くのファンにとって驚きだったが、これは怪我の不安とイスキエルドとキンテロの好パフォーマンスが理由だろう。
リバープレートのプレーメーカーを残す決断が正しかったことは、すぐに証明される。キンテロはジャンプした日本の壁の下に完璧なフリーキックを通し、ゴールを守る川島永嗣の意表を突いた。 不安定ながら特別な才能を持つ選手が、その素晴らしいクオリティを見せた瞬間だった。
日本の右サイドの原口元気と酒井宏樹の執拗なディフェンスにも関わらず、モヒカとイスキエルドのコンビがいいプレーを見せたコロンビアは良い形でハーフタイムを迎えた。前半の45分間を終えて、数的不利のコロンビアには十分に勝利の可能性が残されているように感じられた。大迫は前線でハードワークしていたが孤立しており、日本はコロンビアがプレッシャーを掛ける中でパスを繋ぐのに苦労していたからだ。
だが西野朗監督は、ハーフタイムに選手たちに的確な指示を送ったのだろう。後半が始まると日本は自信と明確な目標を持って、激しくプレーするようになっていた。最も重要なのは、彼らがボールをより効果的に使ってコロンビアの守備を崩し始めたことだ。
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