マッティア・カルダーラ、彼はロマニョーリに比べ、よりゲームメーカーとしての色合いが強い選手だ。ミランで言えばボヌッチに該当する役割をアタランタで務めている。彼はアタランタの下部組織出身。2013年にトップチームデビューを果たし、レンタル生活を挟んだ後に、ユベントスが彼の才能に目をつけ獲得。現在はレンタルという形でアタランタでプレーしている。
カルダーラは今季22試合に出場している。プレー時間は1980分。先述した通り、ボヌッチのようなタイプのCBだ。そのためパス成功率もロマニョーリより低く、84.3%となっている。時に難しいパスにもトライするため、十分に高い数値と言えるだろう。これまでに935本のパスを記録している。デュエルの勝率は55.8%でロマニョーリと同じく5割を超えている。空中戦には少し分が悪いが、彼はインターセプトやボール奪取でそれを補うことができる。(彼の身長は187センチあるので、高さの問題はない)
カルダーラに関しては、パーソナリティの部分にも触れておこう。アタランタのアカデミーで育成される多くの選手同様、カルダーラは非常に教育された選手だ。戦術の理解度も高い。普段はとても物静かな青年で、文学や映画を愛している。
この2人のCBはイタリア人若手CBの中で頭一つ分抜け出した存在である。ユベントスのダニエレ・ルガーニも期待されているが、彼らほど充実したシーズンは送れていない。この2人の存在はアッズーリにとって非常に価値があるだろう。それは2人の選手としてのタイプが異なっており、その相性も良いと言えるだけの理由があるからだ。
ミランは現在、ロマニョーリとボヌッチのCBコンビでセリエでも屈指の防御力を誇っている。この2人が組んだ後半戦はミラノダービーでクリーンシート、ローマ戦でクリーンシート、また、リーグ戦とコッパ・イタリアを含んだラツィオとの3戦では、リーグ屈指の得点力を誇るラツィオ相手にわずかに失点1となっている。ラツィオは得点数85でユベントスを抑えリーグ1位の数字を残している。
再三言及したが、カルダーラはボヌッチとプレースタイルが似通っている。さらに、アタランタの下部組織出身ということで戦術の理解度も高い。ロマニョーリとカルダーラがコンビを組めば、ミランのディフェンス陣並みの守備力が期待できるだろう。
2022年のカタールワールドカップ世代の2人。大会開催時には2人とも28歳と脂がのり切っている時期だろう。アンドレア・バルツァッリ、ジョルジョ・キエッリーニ、レオナルド・ボヌッチの存在がアッズーリからいなくなっても、CBに困ることはないはずだ。
コメントランキング