プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド

ポグバへのメッセージ?マンUの若手スコット・マクトミネイが生み出す終わりなき議論

スコット・マクトミネイ 写真提供:Getty Images

 彼は「シンプル・イズ・ベスト」な選手であり、ジョン・ケイジの曲『4分33秒』のサッカー選手版だ。一部の知ったかぶりのファンが過小評価された才能と呼び、同意しない人間を見る目がない愚か者とみなすタイプの選手とも言える。

 これは彼が評価されるべきではない、あるいは彼が居場所のない悪い選手であるという意味ではない。そうかもしれないが、我々はまだ判断することができない。ただまだ何も成し遂げていないのだから、現時点で彼を大げさに褒める人間には疑いの視線を向けるべきだろう。今季マンチェスター・ユナイテッドで先発した8試合で、彼が何をしたか覚えているだろうか。答えはノーだろう。もしそうでないという人間がいれば、それは嘘である可能性が高いと思う。

 少なくとも表面的には、ジョゼ・モウリーニョはマクトミネイを気に入っているようだ。「彼はボールを追いかけて高い位置でボールを取り返そうとするし、ボールを持てばいつもシンプルにプレーする」とマクトミネイが2月初めにハダースフィールド戦で先発した際に語っている。「引いて守りを固めるハダースフィールドのような相手には、時にシンプルさが天才に値するんだ」

 最後のコメントはさすがに行き当たりばったりで大げさな表現だろう、ジョゼ。まるで着色したブロックを「天才的」と表現する芸術愛好家のようだ。見かけはいいかもしれないが、使うべき方法と場所がある。

 だからこそ、私はモウリーニョがポグバへのメッセージとしてマクトミネイを利用しているのではないかと勘繰ってしまう。未だにマンチェスターのローリーホテルに滞在している指揮官はポグバについて質問されるたびに不機嫌になるが、移籍金8900万ポンド(約133億円)の男をベンチに置くには理由が必要になる。

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