チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16ファーストレグ、レアル・マドリード対パリ・サンジェルマンの一戦が日本時間15日、エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウで行われた。
大会屈指の好カードとなったマドリード対PSGの一戦は試合前から大きな注目を集めており、チケットが再販や転売などにより、異常なまでに高騰するなど様々な影響が出ていた。
両チームともに現状ベストメンバーが予想されたが、マドリードはガレス・ベイル。PSGはチアゴ・シウバ、そしてユリアン・ドラクスラーを外しジオバニ・ロ・チェルソを起用するなど、サプライズ的な采配となった。
マドリードは序盤からPSGに対してプレッシャーをかけ、素早くボールを回収。3分にはイスコからのロングボールをエリア内で収めたクリスティアーノ・ロナウドが右足を振りぬき、積極的にゴールを狙っていく。7分、PSGのファーストシュートはユーリ・ベルチチェ。ネイマールがDF2人を引き付け、エリア内のスペースにボールを送り、ベルチチェが左足を振りぬくもボールはゴールの右へ。
PSGはブラジルコンビが魅せる。13分、右サイドからダニエウ・アウベスがファーサイドのネイマールにクロスを供給。胸でトラップし収めるも、ナチョ・フェルナンデスのプレッシャーに合い満足な体勢を作れずシュートは中途半端に終わった。
26分、中盤の底で起用されたロ・チェルソが不用意なファールでイエローカードを提示され、エリアやや外側中央でマドリードにFKが与えられる。しかし。キッカーのC・ロナウドが枠を捉えることができず、ボールはクロスバーの上を通過した。
28分、マドリードに再び大きなチャンスが訪れる。ロングボールからDFラインの裏を取ったC・ロナウドがアルフォンス・アレオラとの1対1を迎えるが、好セーブに阻まれ先制のチャンスを逃す。
試合を動かしたのはPSG。30分、右サイドでドリブルからキリアン・ムバッペがクロスを供給。ニアサイドにいたエディンソン・カバーニに合わせたボールは、ネイマールがかかとでフリックしファーサイドのアドリアン・ラビオの足下へ。同選手は冷静に右足を振りネットを揺らした。PSGが先制、そしてアウェイゴールの奪取に成功する。
44分、エリア内にドリブルで侵入したトニ・クロースがロ・チェルソに手をかけられたことにより倒れ、マドリードにPKが与えられる。これをキッカーのC・ロナウドがゴール左端に突き刺し、前半終了間際で試合を振り出しに戻した。
攻撃の手を緩めない両チームだったが、得点が動くことはなく1-1でハーフタイムを迎える。2度の不要なファールを犯したロ・チェルソだったが、走行距離では22人中1位となる5km以上を走る貢献を見せた。
迎えた後半、追加点の欲しい両チームは立ち上がりから積極的にゴールを目指す。先に決定機を迎えたのはPSG。ロングボールからDFラインの裏を取ったネイマールがエリア内で逆サイドのムバッペにパス。抑えの利いたシュートを放つもケイロル・ナバスの好セーブに遭い追加点には至らない。前半は消える時間の多かったムバッペだが、後半の立ち上がりは存在感を見せつけた。
拮抗した試合展開の中マドリード、PSGともに交代カードを使う。PSGは65分にカバーニに代えてトーマス・ムニエを投入。これによりネイマールがより中央でプレーする時間が増える。マドリードは68分にカリム・ベンゼマを下げてガレス・ベイルを投入する。
膠着状態で迎えた79分、マドリードは2枚替えを敢行する。カゼミーロに代えてルーカス・バスケス、イスコに代えてマルコ・アセンシオを投入し活性化を図る。この交代から、孤立気味だったベイルが前線で存在感を発揮するようになる。
土壇場で試合を動かしたのはマドリード。83分、投入直後のアセンシオが左サイドからグラウンダーのクロスを供給。中央でC・ロナウドが合わせ、体で押し込み待望の追加点を奪取する。ジネディーヌ・ジダン監督の采配とエースの意地でマドリードが逆転に成功する。
勢いに乗るマドリードは直後の86分に3点目を挙げる。再びアセンシオが右サイドからマイナス気味にニアサイドのマルセロへグラウンダーのクロスを供給。左足を振りぬきボールはネットを揺らした。マドリードがPSGを突き放すことに成功する。
1点でも返したいPSGだったが追加点を奪うことはできずに試合終了。CLラウンド16きっての好カード、初戦はマドリードが制した。PSGはアウェイゴールを挙げたものの、ホームで2点差を枚返すことが求められている。
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