【選手権】この試合を最後に現役を退く広島のレジェンド FP三宅研司「やり残したことはないかなという感じです」

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[3.3 第24回全日本選手権 大阪 8-0 広島 岸和田]
第24回全日本選手権は3日に2回戦を各地で行った。岸和田総合体育館の第2試合では、Fリーグ・ディビジョン1のシュライカー大阪とFリーグ・ディビジョン2の広島エフ・ドゥが対戦している。試合は8-0で大阪が勝利した。

この試合を最後にユニフォームを脱ぐ選手がいる。FP三宅研司だ。長年にわたって広島を支えてきた男は、元日本代表で現広島監督の村上哲哉を競技フットサル界に引き込むなど、中国地域のフットサル界を盛り上げてきた。

試合終了後には、両クラブの選手たちから胴上げされたレジェンドに、現役選手としては最後となる話を聞いた。

以下、試合後のFP三宅研司のコメント
――現役最後の試合、お疲れさまでした。
三宅 ありがとうございます。

――今、どんなお気持ちですか?
三宅 自分のプレーが通用しなくなってきたから辞めようと思っていたので、最後、シュライカーを相手に自分が今までやりたいと思っていたプレーができないことが、すごくよく分かって。もうあんまりやり残したことはないかなという感じですね。

――15年間、広島でプレーしたと聞きました。
三宅 そうですね。Fリーグができる前というより、中国リーグができる前から広島エフ・ドゥにいたんです。地域リーグができる前、地域リーグができた後、そしてFリーグができて、そして自分たちがF2に入るという流れを見てきたので、このチームで戦えて幸せでした。

――2年前に村上哲哉監督が就任した時と比較すれば、かなりクラブとして前進しましたね。この2年間はどう感じていますか?
三宅 やっぱり良い内容のフットサルを哲哉がやろうとしてくれるので。それをみんなが哲哉を信じてやっています。彼は信頼されているので、すごく雰囲気も良いんですよ。監督に求心力がないとチームがまとまらないとかあるんですけど、うちはそんなことがないので。僕のほうが哲哉より3つ年齢が上なので、しっかりチームがまとまるように考えてやってきましたが、この2年間はすごく楽しかったですね。

――今後はチームと関わらなくなるのですか?
三宅 今のところは考えていませんが、ホームゲームにスタッフとしてかかわってできることはあると思います。少しでもチームにそういう形でも恩返しができたらと思います。

――今後、チームにはどうなっていってほしいですか?
三宅 いま、自分が辞めて純粋に思うのはエフ・ドゥがF1で優勝争いをするようになってほしい。何年かかるかわかりませんが、見てみたいですね。

――今のチームにご自身の後継者っていますか?
三宅 自分自身がどこまでの選手かと言われると、そんなに考えたこともないのですが、若手は付き合いが短いこともあるので、8番の川田尚幸。彼が僕の後のキャプテンなので。僕は8年か、9年、キャプテンをやって、そのあとが川田選手なので。彼も年齢を重ねてきましたが、まだまだ頑張ってほしいですね。川田は僕の6個下で34歳。冨廣洋平も32になるのかな。彼らが大学生のころにエフ・ドゥに入ってきたんです。

――もうみんな10年戦士ですね。
三宅 そうですね。一度、エフ・ドゥに入ってから川田とかはファイルフォックスへ、冨廣はバサジィ大分に行ったりしましたが、またエフ・ドゥに戻ってきてくれたので、その辺は嬉しいですね。

――最後は地元のクラブでっていう気持ちになるんですかね。
三宅 彼らはエフ・ドゥでフットサルを始めたので、そういう気持ちはあると思います。川田なんかは、岡山から通ってくれていますからね。僕は山口からだったんで。

――練習はどれくらいやっているんですか?
三宅 週に今はエフ・ドゥは4回ですね。通うのは高速を使って2時間くらいですが、全部通っていましたよ。今シーズンはケガが長かったのですが、その時は練習に参加せずに自宅の近くでリハビリとかしていましたが、平日2回の土日という感じでやっていました。

――その生活も大変ですね。
三宅 そうですね。大変でしたが、慣れると結構、当たり前ですよ。

――ここからフットサルのない生活は、時間を持て余しそうですね。
三宅 はい。だから太らないようにしようというのが、第一の目標です(笑)。

――指導者とかに興味は?
三宅 今までのところはなかったですね。これからゆっくり考えてみますが、やっている間は、全然、何も考えたことはありませんでした。

――胴上げされたのは、どんなお気持ちでしたか?
三宅 向こうにも知っている選手が何人もいますし、みんなの前でこういう形で胴上げしてもらえたのはありがたかったです。ただただ嬉しい気持ちでした。

――最後、1点取りたかったですね。
三宅 そうなんですよね。僕、全日本選手権に10何回か出ているのですが、1点も取れなかったのは今回が初めてなんです。毎大会、取れていたんでね。

――どういう形になるかわかりませんが、これからも広島を見守ってください。
三宅 そうですね。ありがとうございます。