【選手権】作陽のポテンシャルを感じ取った元日本代表GK藤原潤「チームとして精度が上がれば良いゲームができるはず」

FutsalX

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[3.2 第24回全日本選手権1回戦 浦安 8-0 作陽高
兵庫県立]
バルドラール浦安は2日に行われた第24回全日本選手権の1回戦で、作陽高に8-0で勝利した。

元日本代表GK藤原潤は、6-0で折り返した前半のみピッチに立ったが、大差がついた試合の中でも、若い選手たちの高いポテンシャルを感じ取ったという。

以下、作陽戦後のGK藤原潤のコメント
――今日の試合、藤原選手は前半でベンチに下がりましたが、作陽高校にどんな印象を持ちましたか?
藤原 チームとして見たときには、まだまだ差がありましたね。でも、1対1のところとかは、通用するような選手もいたと思いますし、ちょっと「んっ」となりそうなシーンもありました。チームとして精度が上がっていったら、僕ら大人たち(Fクラブ)を相手にしたときも、良いゲームができてくるんじゃないですかね。ある程度のベースはあったみたいなので。

――作陽高のサッカー部に入っている子たちですからね。彼らは3年生になる時にフットサルをプレーすることを選び、この1年間はフットサルをやってきたそうです。夏のU-18選手権が終わってから、もう一度、集まってこの大会に向けて強化してきたと言っていました。
藤原 そうなんですね。そういう志を持ってやってくれている子が高校年代でいてくれるのは……全然、地域も違いますし、接点はほとんどありませんが嬉しいですね。

――彼らのうち、何人かは今後も大学などでフットサルを続けていくそうです。
藤原 まだまだ伸びていきそうですね。そこからFリーグのクラブに行くような流れもできてきたら、良い方向にいくんじゃないかなと思いますね。

――F1クラブが、高校生チームに脅かされるわけにはいきませんでしたね。
藤原 FutsalXさんはちょっと期待していたと思いますけどね(笑)。

―― (笑)。
藤原 でも、僕たちは普通の社会人チームとやる時以上に、入り方は慎重でした。いつも通りにスカウティングもしましたし、ミーティングで彼らがどういうプレーをするか、パワープレーがどんなのがあるか、プレス回避をどうしてくるのか。本当に普通にFリーグの対戦相手と同じくらいのミーティングを今日もしました。明らかに力の差があることはわかっていましたが、僕らは準備を常に同じようにしました。それは明日の相手にも変わらずやると思います。それが普通にクラブとしての試合までのルーティンになっているんです。だから、そういう油断とかは一切ありませんでしたね。

――今回、スタンドで声を出していたのは1、2年生だったそうです。彼らが3年生になるときにフットサルを選択する子が出てきてほしいという思いで連れてきたそうですが、彼らにも国内トップレベルのチームの強さを見てもらえたのは意味がありましたね。
藤原 僕がフットサルを始めたとき、一番衝撃だったのは、フェイクをかけられて「うわ、消えた」と思ったボールのもらい方なんです。それはサッカーの駆け引きのなかでもあるかもしれませんが、サッカー以上にそういう局面があると思います。特に狭いのでスペースをどうやって作り出すかを、本物というか、トップレベルとやらないとわからなかったと思います。以前、(加藤)竜馬も、「作陽の子たちが、浦安だったりフットサルのトップを目指すきっかけになれば」と言っていましたが、そういうので「フットサルって面白いな」「フットサルをやることで、サッカーにも生かせるんじゃないかな」と思ってもらえたらいいですよね。特に作陽高なんて、サッカーの強豪校ですし、そういうレベルの子たちに伝わってくれたら、フットサルの価値も上がってくるんじゃないかなと思います。

――こういう流れができるといいですね。
藤原 はい。

――そして、明日はすみだバッファローズとの試合です。昨年の選手権では9-1で勝利し、逆に相手はそのリベンジに燃えています。
藤原 今日と変わらずに、スカウティングは友くん(小宮山友祐)がやってくれているはずなので……。
小宮山 スカウティング? もう終わってる! 終わってる!
藤原 もう終わってるそうです(笑)。それはもう、どの試合も変わらずにやっていますし、油断はしません。僕らも彼らの1回戦の前半だけ見ていましたが、すごく頑張るチームで、動くし、間も使ってくるチームなので、間違いなく今日以上に難しい試合になるでしょう。もしかしたら接戦になる可能性もあるので。ただ、そこで勝ちきれなかったら……勝ちきれなかったら、そこで終わりなので。東京に戻るのを待ってくれているファンの方たちもいるはずなので、そういう人たちのためにも、明日も今日と変わらずに、最初から気持ちを入れて戦わないといけないと思っています。