ロシアワールドカップはフランスの20年ぶり2度目の優勝で幕を閉じた。期待通りの活躍を見せてくれた選手がいる一方、期待に応えられなかった選手たちも見られた。そこで今回は英紙『sportskeeda』が特集した「ロシアワールドカップ期待外れの(失敗した)選手ベスト11」をご紹介したい。
GK:ダビド・デ・ヘア
スペイン代表
マンチェスター・ユナイテッドで名声を掴み、スペイン黄金時代を支えたイケル・カシージャスの後継者として活躍が期待されていた。しかし、ポルトガル戦で重大なミスを犯すなど期待外れのパフォーマンスに終始した。
今大会でPK戦も含めて12本の枠内シュートを打たれたが、セーブできたのはわずか1本。PK戦を除いても、デ・ヘアは枠内シュート7本中6本を決められており、セーブ率は14.2%。これは2006年以降W杯3試合以上に出場したGK110人の中でワースト記録だ。
RB:ヤニック・フェレイラ・カラスコ
ベルギー代表
グループステージではウイングバックのレギュラーとしてロベルト・マルティネス監督から信頼を与えられていたが、大会の経過と共に控え選手へと降格していった。
6試合中4試合に出場しているにも関わらず0得点0アシスト。24回のボールロストを記録した。数字だけを見ても不満の残る結果だ。彼の代役として出場したトーマス・ムニエが印象的な活躍を見せている点も低評価せざるを得ない。
CB:ジェローム・ボアテング
ドイツ代表
メキシコ戦では中盤の選手の不適切なポジショニングによる影響を受けたため酌量の余地がある。ただ、スウェーデン戦、韓国戦で見せたクオリティの低いプレー(退場劇)はグループステージ敗退という結果を招いた。
クラブでもパートナーを組んでいるはずのフンメルスとボアテングのコンビは、明らかに欠陥を抱えており、守備陣への不安が他のエリアにも伝染、拡大した印象だ。
CB:ニコラス・オタメンディ
アルゼンチン代表
ニコラス・オタメンディは被害者と言えるかもしれない。ホルヘ・サンパオリ監督が採用したシステムのもとでは活躍できなかった。
ガブリエル・メルカド、ニコラス・タグリアフィコ、マルコス・ロホ、フェデリコ・ファシオらと共に守備陣形を形成したが、互いに信頼を築けなかったように見える。オタメンディは最も経験豊富なプレイヤーであり、バックラインを統率する必要があったはずだ。
LB:ラファエル・ゲレイロ
ポルトガル代表
EURO2016の再現は果たせず。スペイン戦でもモロッコ戦でも左サイドを封鎖することが出来なかった。
特にモロッコ戦ではノルディン・アムラバトとの1対1の局面で常に劣勢に立った。1-0とチームが勝利を収めたことは幸運と表現してよいだろう。また、ウルグアイ戦でもエディソン・カバーニを見失い、ゴールを許している。
CDM:ハビエル・マスチェラーノ
アルゼンチン代表
中国のクラブでプレーしている34歳のプレイヤーだ。前回のワールドカップで見せた(ピッチ上での)大きな影響力は発揮できず。ただ、素晴らしい選手であったことに疑いはないだろう。ワールドカップ4大会に出場した選手がどのような変化を遂げていたのかは注目に値する。
LCM:モハメド・エルネニー
エジプト代表
エースのモハメド・サラーが怪我の影響で欠場した初戦ウルグアイ戦は、エジプト代表は守備的にプレーせざるを得なかった。ボランチを務めたモハメド・エルネニーは守備的な役割を全うしている。
初戦に敗北したため、攻撃的な姿勢を強く出す必要があった第2戦だが、エルネニーは期待に応えられず。3試合で2つのタックルを成功したが、ゲームを動かすことは出来ずにボランチとして物足りない出来に終始している。
RCM:ダビド・シルバ
スペイン代表
昨季はジョゼップ・グアルディオラ監督のもとで素晴らしいパフォーマンスを披露した。しかし、代表ではケビン・デ・ブライネとの連携を再現することができずに大会を去ることになった。
スペインが採用したシステムに適応出来ていなかった。ボールを支配しても効果的な攻撃は少なく、カウンターに脆弱性を見せた。
CAM:メスト・エジル
ドイツ代表
エジルは開幕前に人権問題などでドイツ国内から批判を浴びているトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と面会。ピッチ外での騒動がパフォーマンスに影響を与えたと糾弾されている。
ドイツ代表チームマネージャーを務めるオリバー・ビアホフ氏、DFB会長のラインハルト・グリンデル氏も大会後にエジルを批判するなど、代表引退の可能性も報じられている。
FW:ティモ・ベルナー
ドイツ代表
ロシアワールドカップ開幕前のドイツ代表唯一の懸念が本格的なストライカー不足であった。そしてその懸念が見事に的中してしまった。ミロスラフ・クローゼという長年ドイツ代表を牽引した偉大なストライカーが引退。コンフェデレーションズカップで活躍したとはいえ、22歳のベルナーが後継者となるには早すぎたか。
FW:ロベルト・レバンドフスキ
ポーランド代表
ポーランド代表は2試合を終えた時点でグループステージ敗退が決定した。そして、エースのロベルト・レバンドフスキは全く活躍できなかった。9度のシュートを放ったが、枠内は3本のみ。何より1得点も奪うことなく大会を去ることになったのは期待外れとしか形容しようがない。
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