ワールドカップ

GSでの誤審に批判受け、VARシステム微調整をFIFAが明言

 今大会から初めてW杯に導入されたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)。グループステージでは何度も介入があり、それにより判定が覆る場面があった。その中でもPKが与えられる場面で与えられず、VARの介入もなかったプレーもあった。これを受けてFIFA審判委員会のピエルルイージ・コッリーナ委員長が、VARシステムの改善を明言した。イギリス「BBC」が伝えている。

 この改善を行う原因になったのが、グループEの第2節セルビア対スイスの一戦で、セルビア代表FWアレクサンダル・ミトロビッチがボックス内でスイスのディフェンダー二人に、押さえつけられながら引き倒された場面があった。明らかにPKが与えられるべきシーンであったものの、主審は笛を吹かず、VARも介入しなかった。

「最初から完璧な形でスタートするなんて不可能なんだ。私たちは介入し、微調整を行う」

 こう述べたコッリーナ委員長。今大会のグループステージ全試合合計で、335回のVARによるチェックがあり、14回のオンフィールド・レビューがあった。レフェリーはVARなしで95%の出来事を正しく捌くことができるが、VARの導入によってその数字が99.3%まで向上した。

「私たちは常にVARは完ぺきではないと言ってきた。しかし99.3%は完璧に近いとみんな認めるだろう」とコッリーナ委員長は付け足した。