Jリーグ ベガルタ仙台

磐田FW後藤啓介への抗議でバス囲み。仙台サポ処分求める声にクラブ回答

ベガルタ仙台のホーム ユアテックスタジアム仙台 写真提供: Gettyimages

 ベガルタ仙台は先日、明治安田生命J2リーグ第14節ジュビロ磐田戦後のバス囲み騒動を謝罪。磐田所属FW後藤啓介のパフォーマンスへの抗議を目的として、一部サポーターが威嚇行為に及んだが、当事者への処分がないことに対する意見がクラブに寄せられている。

 ユアテックスタジアム仙台で行われた一戦では、後藤がゴール直後に仙台サポーターに向かって両手を耳に当てるパフォーマンスを披露。これが挑発行為にあたるとして、一部の仙台サポーターが反発した一方、後藤本人は試合後のインタビューで以下のようなコメントを残していた。

 「ゴールパフォーマンスについては申し訳ないですけど、前半からベンチで見ていて、ビルドアップしているだけでブーイングしたり、関係ない選手にブーイングするのはサッカーファミリーである以上、やってはいけないと思う」

 「ブーイングに少しイライラしていて『結果で見返してやりたい』と思ってました。でもああいう形でしか自分が表せなかったのが、仙台サポーター、見ていた人には申し訳ないと思います」

 仙台は試合開催3日後の先月14日、クラブ公式サイトを通じて磐田に謝罪。24日には「磐田戦後の事象に基づく再発防止策の実施について」と題した声明を発表。「本事象につきましては、立ち入り制限エリアへの侵入を防げなかったこと、立ち入り制限エリアに侵入したサポーターを退去させることができなかったこと、および、違反者を特定するための監視体制が不十分だったことが主な発生原因と認識しております」としている。

 ただクラブには「今回の事象で当事者に対する処分がないのは納得できない。関与したサポーターを特定する努力をして処分すべきだ」「今回の事象は一部のサポーターが主導したのではないか。事実確認をして、関わったのであれば責任を取らせるべきだ」と、当該サポーターの処分を求める意見が寄せられたとのこと。仙台は先月30日、これらの声に対して以下のように回答している。

 「関与したサポーターの特定と処分につきましては、様々な情報が寄せられ、当クラブでも関係者からのヒアリング等の調査を進めておりますが、今回の事象には多数のサポーターが関わっており、事実関係の正確な把握が難しい状況です。この状況は、当クラブの危機管理体制の不備が招いたものであり、ご迷惑とご心配をおかけして大変申し訳ございません」

 「しかしながら、本事象は法令にも違反する行為であり、引き続き、関係者や専門家のご協力のもと、事実関係の解明に努めて適切に対処するとともに、絶対に再発させることのないよう、対策を強化してまいります。みなさまにご報告できることがあれば、随時、オフィシャルウェブサイトでお知らせいたします」