セリエA ミラン

不調が続くミランに“一筋の光”。ミラノダービーの勝利が名門復活のきっかけとなるのか

ミランのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督は、27日のミラノダービーで大幅に株を上げたと言っても過言ではない。

 水曜夜、寒く霞がかったサン・シーロで極めて重要なコッパ・イタリア準々決勝が行われた。ミランの戦術家は同試合を”ワールドカップ決勝”と同等に位置づけ、おそらく彼らのシーズンの戦況を一挙に変える一戦として向かった。

 リーグで2敗しているミランにとって、ライバルであるインテルを下して2017年を直ちに締めくくるには、強力なチーム団結が必要だった。120分を超えるアクション満載のミラノダービーでは、実際にミランにその姿勢がみられた。

 前半の45分は目まぐるしくボール保有が入れ替わり、対等の戦いとなる。いくつか目立ったミスや、アタッキングサードでのチャンスの無駄遣いなどが両チーム共にみられたが、この最新のミラノダービーは期待通りに展開した。どの瞬間も個々の華々しさによって決定的となり得る、張り詰めた一進一退の繰り返しとなった。

試合が進むにつれて、ミランは至るところで良いリズムに収まっていく。ディフェンスでは、中央の2人レオナルド・ボヌッチとアレッシオ・ロマニョーリが危機の兆候に直面して強さを増した。彼らはインテルFWマウロ・イカルディを抑え、カウンターを受けるも痛烈なゴールを許すことにはならなかった。フランク・ケシエはミッドフィールド全体で戦い、個人的には彼がインテルをさらけ出させる鍵となっていたと思う。

 このコートジボワール人選手ケシエの原動力が、最終段階におけるミランの着実な数々の攻撃チャンスを可能にした。襲撃的な走りで、ボールを持っても耐久性と強さがあり、真に変化をもたらした。同試合では、昨夏にミランが支払った全ての価値が彼にあった。

 また数回にわたり、3番目の選択であったGKアントニオ・ドンナルンマの活躍が傑出した。控えめに言って、期待以上のことだった。このイタリア人ストッパーは恐らく朝目覚めた時、インテル戦でデビューを迎えるとは想像してなかったのではないか。しかし実弟であるジャンルイジ・ドンナルンマ、マルコ・ストラーリが負傷で引き上げると、ガットゥーゾ監督に呼ばれた際には準備があった。最終的にはいくつかの重要なセーブでディフェンスを救済し、彼は出場機会を最大限に活用した。

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名前:菊池大将
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幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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