中国に帰化していた元ブラジル代表FWリカルド・グラール(30)は、すでに中国スーパーリーグの広州FC(旧広州恒大)を退団している。そんなグラールは、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のパルメイラスへ加入することがほぼ確実とみられていたが、同選手を巡る状況が一変しているようだ。29日、ブラジルメディア『Gazeta Esportiva』が報じている。
グラールはカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のSCインテルナシオナルやゴイアスEC、クルゼイロでのプレーをへて、2015年1月に移籍金1500万ユーロ(約21億円)でクルゼイロから広州恒大へ完全移籍。移籍1年目の2015シーズンにいきなりAFCチャンピオンズリーグ(ACL)と国内リーグの2冠達成に貢献するなど、中国でも活躍していた。
しかし、今年9月に広州FCの運営会社である『中国恒大集団』が30兆円以上の負債を抱え、債務不履行(デフォルト)の危機に陥っていることが判明。広州FCはグラールに対して年俸1億元(約18億円)の支払いができない状況になると、今月16日になって同選手の退団を公式発表している。
そんなグラールの去就を巡っては、先々週に年俸1000万レアル(約2億1000万円)による2年契約のオファーを提示したパルメイラスへの加入で合意に達したと複数のブラジルメディアが報道。本人はすでにパルメイラスのメディカルチェックを受けているほか、パルメイラスは今月27日開催のコパ・リエルタドーレス(南米選手権)決勝・CRフラメンゴ戦後に公式発表を行うものとみられていた。
しかし、ブラジルメディア『terra』は、同選手の代理人は現在もブラジル国内の複数クラブとコンタクトをとっているほか、新たにECバイーアからオファーが届いていると伝えていた。これにくわえて、『Gazeta Esportiva』は選手サイドがコリンチャンスとの交渉を順調に進めており、おおむね合意に達したと報じている。
なお、コリンチャンスは今年8月にアーセナルを退団したブラジル代表MFウィリアン(33)を獲得しているほか、かつてトッテナム・ホットスパーやバルセロナに在籍していたブラジル代表MFパウリーニョ(33)を今冬の移籍ウィンドウで獲得する可能性が取りざたされている。
また、現在明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズに所属するブラジル人FWエヴェラウド(30)への関心も伝えられてたが、今回のグラールを巡る報道がエヴェラウドの今後を左右するかもしれない。
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