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衝撃ハットトリックの三笘薫に指揮官が注文。「教えるのが簡単でない」と語る理由は…

三笘薫 写真提供: Gettyimages

 ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズに所属するU24日本代表MF三笘薫(24)は、ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)第11節・セラン・ユナイテッド戦でハットトリックを達成している。そんな三笘薫にさらなる飛躍を期待する声が上がる中、フェリス・マッズ監督は同選手の抱えている課題を明かした。19日、ベルギーメディア『VOETBAL』が伝えている。

 三笘薫は明治安田生命J1リーグの川崎フロンターレで活躍すると、東京五輪男子サッカー競技の全日程終了後にプレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCへ完全移籍。ただ、イギリスで労働許可証が発行されないという事情もあり、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへ1年レンタルにより加入している。

 同選手は、先月12日に行われたジュピラー・プロ・リーグ第7節・KRCヘンク戦で82分から出場。新天地でのデビューを果たすと、22日に行われたベルギー国内カップ戦・5回戦のレブベーケ戦では移籍後初ゴールをマーク。マッズ監督のもとで途中出場ながらもここまで毎試合ピッチに立っていた。

 そして、セラン・ユナイテッド戦では0-2で迎えた後半キックオフから出場。55分に自らの右足からゴールネットを揺らすと、2-2で迎えた76分には、FWダンテ・バンゼイル(23)のスルーパスをペナルティエリア内の左側で受けてそのまま右足でゴールマウスに流し込む。そして90分にはカウンターの局面でドリブルを仕掛けると、ペナルティエリア内で右足から強烈なシュートを放ちハットトリックを達成した。

 劇的な逆転勝利の原動力となった三笘薫には、現地メディアやサポーターから数多くの称賛の声が届いている。その中、マッズ監督は三笘薫がこれからよりチームに馴染むために必要なことについて質問を受けると「ミトマはまだ英語を習得できていない。なので、我々の哲学やプレースタイルなどについて教えるのが簡単ではない状況だ。ただ、語学レッスンによってどんどん良くなっている。今は彼がより理解できるようにたくさんのビデオを見せているところだ」と語っている。

 三笘薫本人は今月にクラブ公式のロングインタビューを受けた際、監督やチームメイトとのコミュニケーションの取り方について「コミュニケーションをとるのが難しいですけど、僕に気を遣ってくれて英語でゆっくりと話してくれているので助かっています。僕ももっと上達しないといけないと思っています。ほとんどの選手がフランス語を話しているので、難しいなと思って聞いています」とコメントを残している。

 今後A代表入りも期待される同選手としては、海外挑戦1年目から結果を出すためにも、より一層の語学習得に励みたいところだ。