日本代表は12日、FIFAワールドカップ・カタール大会のアジア最終予選・オーストラリア戦に臨み、2-1と勝利した。ただ、この一戦では公益財団法人日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長の辞任を求める横断幕が一時掲出されていたことが大きな話題となっている。
日本代表はカタールW杯アジア最終予選でオマーン、中国、ベトナムのほかに、W杯本大会に複数回出場した実績を持つサウジアラビアやオーストラリアと同居。その中、初戦のオマーン戦で0-1と敗れると、中国戦を勝利したものの、今月8日開催のサウジアラビア戦でも決定力不足を露呈し0-1と敗戦。これにより、3試合を終えて全勝のオーストラリアやサウジアラビアから6ポイント差をつけられる厳しい状況に陥っていた。
そして迎えたオーストラリア戦では、前半8分にフォルトゥナ・デュッセルドルフのMF田中碧(23)が先制ゴールをマーク。日本代表はその後もチャンスを作ったが、追加点を奪えず前半を終える。すると、後半20分にCDサンタ・クララのMF守田英正(26)がアイントラハト・フランクフルトのMFアルディン・フルスティッチ(25)を倒し、フリーキックを献上。これをフルスティッチに決められて同点に追いつかれる。
しかし、後半40分にサンプドリアのDF吉田麻也(33)のロングフィードからボーフムのFW浅野拓磨(26)が裏に抜け出してシュート。一旦はGKマシュー・ライアン(29)に弾かれたものの、ポストに当たって跳ね返ったところをDFアジズ・ベヒッチ(30)がオウンゴール。終盤に勝ち越しに成功し、2-1で貴重な勝ち点を獲得した。
ただ、試合会場である埼玉スタジアム2002の一角に「田嶋OUT」と黒い文字で書かれた白色の横断幕を何者かが掲出していたとのこと。ただ、横断幕は試合開始時には撤収されていたという。
JFA会長再任を果たした田嶋幸三氏は森保一監督の続投にこだわっていたことから、周囲から批判を受けていたほか、英紙『ガーディアン』は同会長による監督人事を揶揄する記事を掲載していた。それだけに、今回のオーストラリア戦で勝利したことにより、森保一監督や田嶋幸三JFA会長は胸をなで下ろしていることだろう。
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