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「彼のカリスマ性は…」長谷部誠をクラブ幹部は信頼!今季未勝利で新監督に批判が…

長谷部誠 写真提供: Gettyimages

 アイントラハト・フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠(37)は、オリバー・グラスナー新監督のもとで出場機会が減少している。それでもマルクス・クルシェSD(スポーツディレクター)は同選手にこれまでと変わらず確かな信頼を寄せているようだ。17日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。

 長谷部誠はここ数シーズンにわたり中盤センターやセンターバックの主力として活躍していたほか、キャプテンとしてチームをけん引。昨季はアドルフ・ヒュッター前監督のもとブンデスリーガ26試合に先発出場して上位躍進に貢献していた。

 ただ、今季は開幕節のボルシア・ドルトムント戦で先発出場したものの、先月21日開催の第2節・アウクスブルク戦では試合終了間際の80分から出場。そして28日に行われた第3節・ビーレフェルト戦以降の公式戦では出番がない状況となっている。

 また、長谷部誠がベンチ要員となっている理由として、ドイツメディアは直近数シーズンにわたり採用されてきた3バックシステムをグラスナー新監督が廃止し、4バックシステムのもとで試合に臨んでいることをあげている。同選手は中盤センターの他にリベロ(3バックの中央)を任せられることが多かったが、そのリベロのポジションが消滅した格好だ。

 これに加えて、指揮官は中盤センターでよりアグレッシブで若い選手を優先して起用。中盤センターを本職とするMFセバスティアン・ローデ(30)を負傷により欠く中、現在はオーストラリア代表MFアルディン・フルスティッチ(25)とスイス代表MFジブリル・ソウ(24)がレギュラーに定着。くわえて、先月30日にはクロアチア1部の強豪ディナモ・ザグレブでプレーしていたクロアチア人MFクリスティヤン・ヤキチ(24)を1年レンタルにより獲得。中盤センターにおけるポジション争いでも長谷部誠は厳しい立場に置かれている。

 しかし、クルシェSDはフランクフルトで8シーズン目を迎えている長谷部誠について「たとえプレーしていなくても、ハセベは依然としてチームを引っ張る選手だ。彼のサポートやカリスマ性、豊富な経験というのは、特に若手選手にとって重要なものである」と『ビルト』のインタビューでコメント。同選手がチームに欠かせない存在であることを強調している。

 なお、フランクフルトは今季開幕から公式戦で勝利がなく、16日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第1節・フェネルバフチェ戦も1-1のドローに終わっている。グラスナー新監督に対する批判の声が高まる中、ピッチ上でチームの勝利に貢献するためのチャンスが長谷部誠に巡ってくるだろう。